2012年02月14日

二度あることは三度ある〜南蔵王(1)

2/4 すみかわスノーパーク〜大黒天〜すみかわスノーパーク

ここ2年ほど、毎冬、南蔵王・刈田岳〜不忘山の厳冬期スキー縦走を計画しているが、いつも行ってみたら吹雪で敗退、というパターンだ。ところが天気予報を見ると、冬型の気圧配置が緩み、天気は回復傾向らしい。で、思い切って金曜の夜に宮城蔵王に向けて出発した。


120204吹雪のすみかわスノーパーク 遠刈田温泉は晴れていたが、だんだん山に近づくにつれて雪が降り出し、すみかわスノーパークでは吹雪...今年も同じパターンか...。
しかし、負けてたまるかとばかり、動き出したばかりのリフトに飛び乗る。

120204吹雪の大黒天付近 刈田岳に向けて歩き出すも、進むにつれてますます風雪は強くなる。完全にホワイトアウトし空と雪面の境目が見えない。林道の路肩が見えずにストックで突っついて確認するほどだ。ストックで踏ん張らないと倒れるほど強い風がうなりをあげる。 大黒天まで来たが今までにないくらい雪が深く、斜面に踏み込むとスキーが膝まで沈む上に、左右に亀裂が走る。
しゃーない、危ないから引き返すか。

敗退写真を、と思ったがカメラが凍った。気温は-10度はないだろう。これしきで凍るとはS95弱し!厳冬期は壊れかけのD50を復活させるか。


120204遠刈田温泉神の湯

遠刈田温泉に戻り、またも「神の湯」に入り、「食事どころあいざわ」で夕食をとり、町営駐車場に車を止めて寝る。ああ、二度あることは三度ある...。

ちなみに神の湯には石鹸やシャンプーはないので、持参すること。


次回に続く)



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2012年02月15日

不忘山を目指すも...〜南蔵王(2)

2/5 宮城蔵王白石スキー場〜不忘山直下〜宮城蔵王白石スキー場

前回の続き)

120205遠刈田から蔵王連峰 刈田峠の小屋で目覚めるはずが、町営駐車場で目覚める。車のドアが凍り付いていて、外に出るのに苦労した。夜中にトイレに行きたくならなくて良かった...
青空が広がり、昨日は雲の中だった蔵王連峰も良く見える。

120205宮城蔵王白石スキー場 昨日敗退しなければ、今日は刈田峠から屏風岳、不忘山と縦走する予定だった。せめてその一部でもと思い、今日は宮城蔵王白石スキー場〜不忘山を往復する。ゲレンデ上部に向かうには右、左と2本のリフトがある。左のリフトの終点のほうが標高が高いが、右のほうが尾根沿いにルートを取れるので、右のリフトに乗る。

120205ゲレンデトップから登頂開始

ゲレンデトップでシールを貼って登頂開始。穏やかな天気に合わせてのんびり準備していたら10時になってしまった。やばい、急がなくては。しかし、トレースがなくいきなりラッセル。積雪は脛から深いところで膝くらい。かなり重い新雪で、スキーが刺さると持ち上げるのにえらい苦労する。その上、ちょっとでも傾斜がきついと雪がボロボロと崩れる。ああ、しんど。


120205尾根に乗る1200m付近

広い尾根に乗り、1200m付近にやってきた。雪原のような広く緩い尾根が続く。こんなに緩いと下りが苦労しそうだ。目の前に見える不忘山を目指し、ひたすらラッセルする。


120205やぶっぽい ラッセルだけでなく、しばしばラッセルしながら藪こぎを堪能する。悪夢のコラボレーション。

120205尾根がはっきりしてくる1300m

右に急な斜面を見ながら登っていくと1300m付近で傾斜が増し、明確な尾根となる。そして左手から来るしっかり踏まれたトレースと合流した。どうも正解はゲレンデの左のリフトだったらしい...。
朝は真っ青な空が広がる穏やかな天候だったのに、登るにつれて山にはガスがかかり、風がでてきた。




風はどんどん強くなる。斜面は硬くクラストしている。しかし、気温も-5度くらいでこの程度ならなんの支障もない。が、だらだらしていたせいで、制限時間が刻々と近づきつつある。


120205不忘山直下

不忘山山頂が見えるピョコに乗った。時刻は前進リミットの12時。終了。事前に前進するのは12時までと決めていたので、残念だが引き返すことにする。


120205滑降開始

強風のなかシールをはがして滑降開始。登ってきた尾根は藪が濃くて下りれない。そこでゲレンデから見て左手のリフトトップに向かって滑り出す。雪が重く思うようにターンできない。おまけに、ルートを誤るとたちまち藪に突入し、ビシバシと藪パンチをくらう。さらに1300mより下では傾斜がなく、滑るというより、えいや、えいやとストックで漕ぐ。お世辞にも快適とは言えない滑降だった。


120205鎌先温泉最上屋旅館

頂上は踏めず、藪に叩かれ、なんとか下山。山のことは忘れて、早々に温泉に向かう。向かった先は奥州の薬湯「鎌先温泉」。数件の温泉宿が山あいにひっそりと並ぶ、こじんまりとした温泉で、秘湯の趣き抜群。お風呂を頂いたのは日本秘湯の会会員の「最上屋旅館」。古い、木造の建物がレトロな湯治場の雰囲気を醸し出している。源泉かけ流しの茶色く濁ったお湯は、ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。鉄分を含むため茶色く濁っている。ぬるめだが、それがゆる〜い感じでとてもいい。




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2012年02月16日

厳冬期の遠野へ〜遠野まごころネット4回目(1)

2/9 秋葉原〜遠野駅

冷たい北風の吹く秋葉原駅で岩手交通の遠野行きの夜行バスを待つ。去年の10月以来、久しぶりの遠野だ。言わずと知れた「遠野まごころネット」でのボランティア活動が目的だ。

遠野では最低気温が−10℃を下回る日もあるという。なぜこんなときに行くのか?それはこの寒さでボランティアが少なくなっていると思ったからだ。こんな時こそ冬山に慣れたヤマヤの出番だ!


120209遠野ボランティア・夜行バス バスは10分以上遅れてやってきた上に、上野駅で乗り遅れた乗客を10分近く待ったために、出だしからかなり遅れている。まあいい。今日は一杯飲んで寝るだけだ。
今回はどんな出会いがあるだろう。復興の芽が出始めた被災地との再会、被災された方との出会い、そしてボランティアたちとの出会い...。うつらうつらとしながらそんなことを考えているうちに寝てしまった。

ボランティア1回目:災害ボランティア参加
ボランティア2回目:釜石市へ
ボランティア3回目:なぜボランティアに行くの?
ボランティア4回目:弾丸ボランティアバス

次回に続く)



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2012年02月17日

大槌町の復興の芽〜遠野まごころネット4回目(2)

2/10 遠野駅〜浄化センター(遠野まごころネット)〜大槌町〜浄化センター

前回の続き)

この記事には被災地の写真が掲載されています。ボランティアによる被災地の写真撮影は、被災した方々の心情を考慮して原則として禁止されています。しかし、被災地やボランティアの様子を伝えるために許可を得て撮影しました。被災地は今なお復興の途上であり、たくさんの人々が頑張っていることを心に留めておいて下さい。


5:40に目が覚めた。6時に遠野駅に到着のはずだが、6時を過ぎてもまだバスは走る。寝過ごしたかと思ったが、どうも雪のため到着が遅れているらしい。気を取り直してサンドウィッチを食べる。


120210遠野ボランティア・早朝の遠野駅 6時半くらいに遠野駅に到着。吹雪、まだ薄暗い。ばらばらとバスから乗客が下り、大きな荷物を持って同じ方向へ歩き出す。皆ボランティアだろう。その中のひとりと話をしながら、まごころネットの新しい拠点、浄化センターに向かって、凍ってツルツルの道を歩き出した。

120210遠野ボランティア・まごころの拠点は浄化センターに移った まごころの拠点は12月に総合福祉センターからこの浄化センターに移った。ボランティアが減っているので、宿泊所は空いているかと思ったが、宿泊所自体が狭くなっていて、荷物の置き場に困るほど混雑していた。
雪の中で朝礼。ボランティアが少ないので作業の分担もサクサク進み、15分ほどで終了。いつものようにバスに乗り被災地に向かう。今日は11月に側溝の泥だしをした大槌町だ。

120210遠野ボランティア・バスで大槌へ向かう

車窓から見る大槌町は3ヶ月前と何も変わっていないように見えた。見渡す限り土台だけの家で埋め尽くされた平野、焼け焦げたビルが建ち並ぶ街...


120210遠野ボランティア・大槌の作業現場

午前中の作業は海岸の土手の清掃。この土手は通りに面しているので、ガレキやゴミを片付けてきれいにする。ここには水産加工場があったが今は跡形もない。しかし、例え跡地でも、きれいになっていれば、この跡地を見た人の気持は多少は癒されるだろう。風が弱く日差しも暖か(と言っても気温0度)で作業がはかどる。

後ろの堤防は津波を防ぐために建築されたものだ。この堤防の門を閉めるために、多くの消防団の隊員の命が奪われたことはよく知られている。津波はこの堤防を越え、ある場所では堤防を破壊し市街地を襲った。


120210遠野ボランティア・赤浜学校バス停

一見すると以前と変わらぬ荒涼とした風景だが、よくよく見れば復興への芽吹きを見つけることができる。津波で荒野と化した市街地の真ん中に、真新しいバス停があった。人々の営みが徐々にではあるが、戻りつつある。


120210遠野ボランティア・観光船が乗った民宿

バス停のそばには、遊覧船「はまゆり」が乗っていた民宿がある。マスコミで盛んに報じられたこの船も、解体され屋根から下ろされた。


120210遠野ボランティア・大槌復興食堂昼食は大槌の復興食堂へ。津波に流された場所と残った場所の境目あたりに、住民の方々の憩いと住民と外部(ボランティアなど)の交流、さらには少しでも現地の雇用を増やそう、との思いで作られた食堂だ。

120210遠野ボランティア・復興食堂がっつらどん メニューは丼物主体。「がっつら丼」(500円)を頂く。甘辛い味付けの豚肉がたっぷり乗った丼だ。がっつらご飯がすすむ。今まで、現場ではおにぎりやリンゴばかり食べていたので、暖かいご飯を食べ、熱いお茶が飲めるなんて夢のようだ。

午後は午前に作業をした土手の近くの民家の花壇の清掃。その花壇は家主さんが、津波に洗われヘドロに覆われた土地に花が咲いているのを見て、家が流された跡地に作られたものだ。作業の前に隊長がこういった背景を説明する。我々はただ機械的にガレキをどけたり、ヘドロをすくったりするのではなく、こういった家主さんの気持に応えるにはどうしたらいいか、一人一人考えながら作業をする。

花壇のまわりにはガレキや大きな石が転がっていたので、それを片付けた。土が凍っていて小さな石をどかすにも苦労したが、春にはきれいな花が咲き並ぶことを願って一所懸命片付けた。荒地の真ん中の小さな花壇、それでも小さなことでも一つ一つ新しいことをやって行こう、という被災した方々の前向きな思いに頭が下がる。


120210遠野ボランティア・車窓から大槌 2時半に作業を終了し遠野に戻る。窓からの景色はやはり前回とほとんど変わりない。行政の対応が遅れているために、家を建てる事もできない。それは腹立たしくも残念でもあるが、しかし、被災した方々の手による小さな変化は確かにあった。

5時から宿泊所の清掃を行い、5時20分から全体ミーティング。それが終わればあとは自由時間。拠点が移転してからはじめて来たので、食事など勝手が分からない。とりあえず街に出てみる。

まず、浄水場から歩いて15分ほど、遠野駅の裏手にある銭湯「亀の湯」に行った。洗い場は広いが浴槽は狭く3人くらいしか入れない。早い者勝ちだな、これは。風呂の次は駅のそばのショッピングモール「トピア」へ。スーパーや産直が入っている。明日の昼食を買う。ここで、今や幻の銘酒となった、酔仙酒造の「雪っこ」の缶を発見。ためらわずに買う。そして、夕食は駅前の食堂「うめのや」でカツカレーを食べた。


ツルツル滑る雪道を浄化センターに戻る。買ったばかりの雪っこで一杯やって、シュラフにもぐりこんで寝る。今日も学ぶことの多い一日だった。


次回に続く)



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2012年02月18日

被災地の郷土芸能を世界へ〜遠野まごころネット4回目(3)

2/11 遠野市みやもりホール

前回の続き)

120211遠野ボランティア・魂呼ばりポスター

11日は被災地にとって特別な日。今日2月11日は被災された方々を招待して、遠野市みやもりホールで「魂呼ばり」というイベントが行われる。被災地の思いを郷土芸能にこめて海外公演を行う、その旅立ちのための1回目の公演だ。そのお手伝いに参加した。


今日の天気は晴れ。朝礼でまごころの代表が、今朝の気温は10℃と言っていた。ウソか本当か知らないが、遠野では気温に「マイナス」をつけないと言う...。でも風がないのでそれほど寒くは無い。

宿泊所から20人ほどが炊き出しの道具やのぼりを持って、バスに乗り込む。隣の席には小さな子供たちをつれて山に登るという、まめなパパさん山ノボラーだ。なんと、スペインで一年暮らしたことがあって、スペイン語が話せる。うらやまし〜。と思ったら、その隣は中米に数年暮らしていた方で、スペイン語がペラペラだそうだ。ところがどっこい、一番前の席に座っている方はバルセロナで10年以上暮らしていて、一時帰国をしてボランティアをしているそうだ。ツワモノ多し...。


120211遠野ボランティア・炊き出し準備 まずは舞台裏に回って、本日の演目の舞台設定のお手伝い。打面の皮が震えるのが見えるほど近くで、大太鼓の試し打ちを見ることができた。感動。
次は招待された被災された方々の食事の準備。写真ではのんびりしているが、この後、被災された方々を乗せたバスが次々と到着し、食事のための椅子が足りなかったり、ゴミ箱がなかったりてんてこ舞い。

120211遠野ボランティア・出演者の準備

出演者の準備も着々と進む。


120211遠野ボランティア・遠野湧水神楽 招待された方々がホールに入り開演。私も一息ついて観覧する。これは遠野湧水神楽。



大槌臼澤鹿子踊。大槌町は昨日行った町だが、写真で分かるように津波によって壊滅的なダメージを受けた。その中で地域の復興のため、みんなを元気付けるため、伝統の灯を消さないため、震災直後から練習を再開したという。ユーモラスな鹿子が、はじけるような太鼓の音に乗り、髪を振り乱して激しく舞う。


120211遠野ボランティア・照井良平さんの詩の朗読 陸前高田出身の詩人、照井良平さんの詩の朗読。ケセン語で朗読された「ばあさんの背中」は津波に襲われた陸前高田で、流された孫を思いたたずむおばあさんとの会話を詠んでいる。目頭が熱くなる。



雰囲気はがらりと変わり、勇壮な太鼓の音がホールに響き渡る。釜石市の「桜舞太鼓」。津波で練習場も太鼓もすべて流されたが、ガレキの下から太鼓を探し出し復活したとのこと。複数の太鼓の音がピッタリと重なり、その瞬間、音の弾丸が脳天を突き抜ける。マトリックスでマシンガンを打ちまくるネオも真っ青。とてもアマチュアとは思えない完成度。いや〜、かっこい〜、太鼓やりたくなっちゃうよ。


120211遠野ボランティア・鬼太鼓座公演引き続き太鼓。こちらはプロの「鬼太鼓座」。「桜舞太鼓」は海外公演に行かないということで、その桜舞太鼓の魂、バチを鬼太鼓座が携えて世界を回る。このやぐらの組み立てを手伝った。大太鼓は持ち上げるのに6人必要なほど大きく重い。

120211遠野ボランティア・魂呼ばり受付?

受付のおばあさん?いかにも遠野っぽい。


皆さんを見送り後片付けをして、浄化センターに戻るためにバスに乗り込む。隣ではシカゴから来ている、日本のお笑い大好きアメリカ人が、iPhoneで動画を見て笑っている。外国語のコメディーをここまで楽しめるのはうらやましい。


120211遠野ボランティア・11日はキャンドルナイト

まごころネットの毎月11日はキャンドルナイト。ロウソクで漢字ひと文字を形作る。これはなに?「結」だって。


120211遠野ボランティア・民宿遠野で食事 今日は遠野駅の裏手にある民宿「遠野」で、お風呂とご飯をいただいた。ご存知ひっつみ鍋やヤマメの塩焼きなど、ご当地ならではのメニューがならぶ。

そして宿泊所に戻ると...そこは山小屋と化していた。昨日よりもさらに人が増えていて、繁忙期の山小屋のごとく、寝るスペースはひとり一畳なかった。こんな寒い時期に来るなんて、なんて物好きな人が多いのだろう...(人のことは言えない)。


次回に続く)



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