2012年10月01日

ルートをはずれ街を一望〜アイスランド&グリーンランド(18)

8/11 イルリサット(世界遺産地区トレッキング)

前回の続き)

120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサット氷山を見ながらトレッキング

2時間ほど右手に氷山を見ながらフィヨルドに沿って歩く。快適に見えるが実は虫がワンワン飛んでいる。ぶよみたいな小さな羽虫が、サングラスにバチバチぶつかる、耳の穴や眼鏡が鼻に乗っているところにもぐりこもうとする。もう大変。防虫ネットが欲しい。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサット氷河の痕跡

沢が流れ込む入り江に突き当たり海岸に下りる。海岸の岩には氷河で擦られた、縞のような跡がついている。海をのぞき込んだが生き物の気配は全くない。魚どころか海草やゴカイの類も全くいない。まるでタワシでこすってピカピカにしたような岩が、透明な水の底に静かに冷たく沈んでいる。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサット世界遺産地区トレッキング谷間を行く

入り江から海を離れ、沢沿いに登ってゆく。風を避けて岩の陰で一休み、来た道を振り返る。アイスランドで買ったサッカー選手の絵が描いてあるチョコレートを食べる。もぎゅもぎゅ...おぇ〜、まずい。しょっぱい。かなりしょっぱいうえに、中のキャラメルみたいなものが歯にくっつく。なんじゃこりゃ。チョコレートをやめて、口直しに日本から持ってきたミニ羊羹を食べる。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサットには池がたくさんある

沢を登りきったところには池があった。地面が岩なので水がしみこまず、窪みがあればどこでも池になるようだ。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサットのキノコ

キノコがたくさん。なんか焼き菓子みたいでうまそうだな...


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサット、アイスランドにもあった花

これはアイスランドのスカフタフェットルのモレーンに咲いていた花に似ている。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・

先ほどの池からさらに、両側が切り立った岩肌のゴルジュのような、岩の割れ目の底のような地形を峠に向かって登って行く。窪地の底のせいか、ここは表土が厚く苔ではなくて草に覆われている。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・丘の上からイルリサット全景
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ルートを外れゴルジュの壁を登り、右側の高台に出る。地面はふわふわの苔に覆われ、ワタスゲの湿原も広がっていた。そのふわふわの苔を踏み、湿原に足を取られながら丘の最高点まで行く。そこからはイルリサットの街を一望することができた。一番左に巨大な氷山が見え、その隣には昨日夕日を見るために登った岩山がある。うっすらと対岸の半島が見え、その半島の山々も氷河に覆われている。真ん中に見える港には大型客船が停泊している。右側には広い湿原が広がり、そして右端には空港がある。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサット、ゴルジュ状を下る

峠を越え、今度はゴルジュ状地形を街に向けて下る。海から切れるように冷たい風が吹きあげてくる。氷山に冷やされた空気だろうか。このゴルジュ状の岩を登って遊ぼうかとも思ったが、硬くてつるんとした感じでリスも少なく、滑って落ちそうなのでやめた。でもナチュプロの道具を持ってきていれば1日遊べそう。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサットの釣鐘人参?

これはアイスランドでよく見た、釣鐘人参もどきか?桔梗に似て秋を感じさせる。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサットのコンビニ 採石場の裏の犬放し飼い地帯を抜けて街に戻る。トレッキング終了。途中、かなりダラダラ遊びながら歩いて、5時間くらいだった。
この建物はおそらくコンビニ。営業時間は7時から23時まで。外壁に営業時間を張ってある商店は多い。

120811アイスランド、グリーンランドの旅・煙突

このカラーセンスが欲しい。


120811アイスランド、グリーンランドの旅・目抜き通りの虹

夕方に晩御飯の買出しに街に出る。昨日のように雲行きが怪しくなり、やっぱりパラパラと降ってきた。グリーンランドは夕方はいつも雨か!夕日が見れないじゃないか!と吠えていたら、夕日は見えないものの、虹が現れた。

無事に買出しをして、晩ご飯はラムのローストとジャガイモ、サラダに赤ワイン、ときめる。


次回に続く)



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2012年10月09日

氷河クルーズに出発!〜アイスランド&グリーンランド(19)

8/12 イルリサット〜Eqip氷河〜イルリサット

前回の続き)

120812アイスランド、グリーンランドの旅・氷河クルーズに出発

今日はトレッキングはお休みして、イルリサットの北にあるEqip氷河へのクルージングツアーに参加する。朝5:30に起きてベーコンレタスバーガーを作って食べ、同宿のドイツ人夫妻と港に向かう。氷河まで5時間のクルージング、そして氷河の脇で2時間停泊、そしてまた5時間かけて帰ってくる。デンマーク本国出身のガイドさんから説明を受ける。

港に船に混じって氷山が浮いているのが面白い。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・早朝の海

いよいよ出港。雲は厚く、風は身を切るように冷たい。ダウンにゴア雨、ニット帽、ブレスサーモの手袋と完全防備。去年の夏のウスアイアよりはるかに寒い。海に氷が浮いているくらいだから当たり前か。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・氷河クルーズの朝食 朝食付きとは知らなかった。朝食は食べて来たが、パンがおいしいので遠慮なくいただく。

120812アイスランド、グリーンランドの旅・氷山2

海には様々な形をした氷山がそこかしこに浮いている。ボケ〜っ飽きずに眺める。船長は慎重に氷山を避けるように船を操るが、ときどきサービスのためか小さい氷山に船がこすれるくらい近づく。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・氷河クルーズ船内 船は25人乗り。そこに10人ばかりの乗客が乗っている。コーヒーも飲み放題。なかなか快適。



海をのぞきこんでも生き物の気配は全くない。しかし、氷山の上で羽を休めていたたくさんの海鳥は、船に驚き飛び回っている。よくよく探せば魚もいるのかもしれない。

今さらながらに気付いたのだが、波が全くない。氷山も海鳥も鏡のような海面にきれいに反射している。そう言えば昨日、トレッキングしたときに見た海にも波がなかった。波がないので船が全く揺れない。高速道路を走っているかのようだ。そして、驚いたことに船の上にいても磯の香りが感じられず、さらに髪の毛や服が塩でべたつくこともない。目をつむっていたら海の上にいるとは思わないだろう。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・青いクラックの氷山

氷山の色は透明から白、そして青。特に真っ直ぐに走るクラックは真っ青だ。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・激しい褶曲

船が岸辺に近づく。表土がなく、さらに波打ち際には海草などの生物がいないので、岩がむき出しで見えている。マーブルチョコのような激しい褶曲の様子が手に取るように見える。




海に波がないので、航跡が崩れることなく海面を伝わってゆく。航跡の波に映る氷河がなんかクネクネした感じで面白い。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・昼食

出港から5時間。ほとんど甲板で氷山を眺めていた。もうそろそろ目的地が近くなったところで船室に入り昼食。外で食べてもいいんだけど寒い。窓から氷山を眺めながらパスタやサラダのビュッフェで腹ごしらえ。リゾート気分100%。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・eqip氷河が見えてきた

だんだん海面が細かい氷のかけらで覆われ、見えてきた、見えてきたEqip氷河だ。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・eqip氷河

氷河の正面で停泊。朝はどんよりと曇っていたが、すっかり晴れ上がり、強い日差しと氷からの照り返しで目が眩むようだ。さて、ここで2時間、氷河が崩れるのを待つ。


次回に続く)



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2012年10月10日

氷河の音を聴く〜アイスランド&グリーンランド(20)

8/12 イルリサット〜Eqip氷河〜イルリサット

前回の続き)



氷のかけらで覆われた海をさらに氷河に近づいてゆく。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・
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ぐるりと見回す。青い氷の崖に囲まれている。




動画で氷河の端から端まで撮ろうとしたそのとき、たまたま氷河の一端が崩れた。雪崩というか土砂崩れというか...見た目はそれほどでもなくても、かなりの大音響。山で聞いたらかなりビビリそうだ。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・氷河のかけら

海に浮いていた氷河のかけら。口に入れるとプチプチする。冷たい。数万年前の味。当たり前だが塩辛くはない。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・崩落する氷河

また崩れた。陽射しが強いためかかなり頻繁に崩れている。崩れ落ちた氷の塊が轟音とともに水しぶきを上げる。そして、氷が落ちた海が山のように盛り上がり、氷をうねらせながら波となってこちらに向かってくる。やがて船は大きく揺れる。氷河から離れているので、そんなに大きい崩壊には見えないが、少なくとも十メートルはある氷の塊が海に落下しているようだ。なんと言ってもこの崖の高さは100m以上あるのだ。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・氷河の岬

氷河の真ん中が岬のように突き出ている。この岬がちぎれて巨大氷山になるらしい。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・氷をひろう

氷河のお勉強のためにガイドさんが一生懸命、氷河のかけらを拾っている。




船のエンジンを止める。静寂が周囲を包む。しかし、耳を澄ますと、プチプチ、あるいはポップコーンがはじけるようなパンパンという音が聞こえる。氷河の氷に閉じ込められ圧縮された空気が、氷が融けるとともに数千年、あるいは数万年ぶりに外に飛び出す音だ。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・翡翠のような氷

まるで翡翠の彫刻のように冷たく蒼く美しい。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・Camp Eqi

船のエンジンが再びうなり出す。帰るのかと思ったらすぐ横の陸地に接岸した。ここは"Camp Eqi"と言ってこのツアーを主催する会社が所有するロッジがある。このロッジに泊まって、夕日に照らされる氷河を見るのもいいな〜、内陸氷床へのトレッキングもいいな〜、と思うが宿泊費はとんでもなく高い。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・さらばEqip氷河

船は出力を全開にし氷河を後にする。これから5時間かけてイルリサットへ戻る。海の色は青、というより碧(みどり)だ。グリーンランドと言う名はこれじゃないかと邪推する。そして、私の顔の色は日焼け止めを忘れたので真っ赤っか。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・

我らのボートはグリーンランド周遊中の大型客船を抜く。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・恐竜の背?

まだまだ日没まで5時間以上あるが、太陽は低くなんとなく夕暮れの雰囲気。氷山も行きとは違う顔を見せる。またこれは変な形...。変な形の氷山はひっくり返ってできるとのこと。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・Oqaatsutの集落

Camp Eqiで乗せたツアー客を下ろすために、イルリサットの北の集落Oqaatsutに接岸する。細い、本当に細い岩の岬の上に20件ほど家が建っている、というよりのっている。海面からの高さは1mもない家もある。やっぱりここは常に波がないのだろう。波があったらみんな押し流されそうだ。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサットは近い

氷山の合間を漁船が走る。イルリサットは近い。

イルリサットに戻り、またスーパーに行って夕食の準備。調味料を買ってもあまらせてしまうので買わない。味付けに苦労する。今日は豚肉のローストのトマト煮込み。豚肉は1パックしか買っていないが、皿に山盛りになってしまった。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・夕暮れ

一昨日は夕日を見ようとして雨に降られたが、今日はなんとかいけそうだ。あわてて目をつけておいた世界遺産エリアの海沿いの丘に上がる。だんだん空が茜色に染まる。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・夕暮れパノラマ
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結局、日は左側の雲の中に沈んだ...夕日は見られず。でもこの氷山が浮かぶ夕暮れの海は十分美しい。


120812アイスランド、グリーンランドの旅・夕暮れの墓地

日が沈み、ただでさえ寒いのにもっと寒くなる。宿まで20分の道のりを急いで歩く。途中、十字架の並ぶ墓地の傍らを通る。キリスト教なのか。


次回に続く)



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posted by 惰性人 at 22:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

2012年10月11日

ルンルン沢ハイク後藪...〜尾瀬・小赤沢

9/15 津奈木橋〜小赤沢〜横田代〜鳩待峠

グリーンランドの途中だが、溜まってきた山行報告...

秋晴れの日、どこに行って遊ぼうかと考えていたら相棒は、まったり沢を希望。そこで岳人の7月号に紹介されていた笠科川・小赤沢に行く。


120915小赤沢・笠科川本流

戸倉から鳩待峠へに続く道の途中にある、笠科川本流を渡る橋のたもとから入渓。目印や踏み跡はなく、ガードレールをまたいでエイヤと藪を漕いで本流に下りる。ここで身支度を整え、ちょっと遡行し小赤沢の出合に至る。


120915小赤沢・原生林の穏やかな流れ

小さな滝をいくつか越えたと思ったら、すぐにゴーロになってしまった。原生林のなかをゆったりと水が流れている。今日は真夏のように暑いが、沢を下りてくる風は涼しくて気持ちいい。


120915小赤沢・釜を持つ小滝

ゴーロが終わるとまた小滝が続く。この沢は小さな滝でもけっこう大きな釜を持っている。と言っても難しいことは何もない。


120915小赤沢・苔?

足元には緑の苔が...うん?なんじゃこりゃ?これは苔か?


120915小赤沢・中ほどから滑滝が続く

そしてここからがこの沢の本領発揮。黒く滑らかな、道路のような滑滝が続く。ミニ大ナメ沢といった感じ。


120915小赤沢・秋晴れ

4mハング滝。青空に白い雲、黒い滝に緑の原生林。すばらしいね。緊張するところがないので、本当にハイキングのように、マイナスイオンを胸いっぱい吸い込みながら鼻歌まじりに歩いてゆく。


120915小赤沢・4mハング滝は巻く 4mハング滝は登れない。右側のグジュグジュの草付きを巻く。ヌルヌルぬかるんでいるが怖いというほどではない。

120915小赤沢・また滑滝

そしてまた滑滝が続く。初心者向の沢とあったけど、確かに「沢は楽しいぞ〜、怖いことなんてないぞ〜」と初心者をだましてつれて来るのにいいかもしれない。


120915小赤沢・20m滝

この沢最大の20m滝。ハングしているので登れない。右側の赤い岩肌を登って巻く。が、ヌルゴケに覆われていて、私のステルスは滑って怖い。いったん下りて手前の踏み跡のついた草付きの尾根を登る。踏み跡はずっと上まで続いているが、そのまま行くとあらぬほうに行ってしまいそう。途中でネマガリタケにつかまりながら急な斜面を落ち口へトラバースする。


120915小赤沢・藪に突入 20m滝を越えるとすぐに細くなり、ちょっとした支流を左に分けるところで水がなくなり藪に突入。ここは左の支流が正解。背丈をちょっと越えるネマガリタケの密藪。前は見えないがかろうじて周囲の木が見えているので楽勝。でも初心者を連れてきたら沢嫌いになるかも...

120915小赤沢・横田代

30分ほど藪を漕いで道に出る。このまま鳩待峠に下りるのはつまらないので、靴を履き替え横田代へ。人の姿はほとんどない。静かな初秋の尾瀬。


120915小赤沢・横田代から至仏山

そして至仏山。午後から雨の予報なので、ほどほどにして鳩待峠に下りる。


120915小赤沢・鳩待峠 さすがに鳩待峠には人がいっぱいいた。ここからタクシーで戸倉に戻る。

120915小赤沢・うめやで温泉片品温泉の「うめや」で入浴。アルカリ性単純硫黄泉の源泉かけ流し。とろっとした湯が肌に優しい。アルカリ性のお湯は浴槽が滑りがちだが、ここはざらりとした天然石を使っていて、体を伸ばして入れるのがにくいね〜。

120915小赤沢・尾瀬の十割そばそして沼田インター手前にある「十割そば 尾瀬」で腹ごしらえ。「そば」だがそんじょそこらの「そば」ではない。超荒挽きそば粉100%。どれくらい荒挽きかと言えば、そばがボロボロしていてブチブチ切れるくらい。そば粉の香ばしさが口に広がる未知の食感。



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posted by 惰性人 at 21:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 山登り〜沢

2012年10月13日

ケルンを積みトレッキング、そして白熊を喰らう〜アイスランド&グリーンランド(21)

8/13 イルリサット(Inussunnguaq周辺)

前回の続き)

今日はKANGIAフィヨルドの奥、はるかイルリサット氷河を臨めるだろうとあたりをつけた、Inussunnguaq という丘までトレッキングする。情報は手元の10万分の1の地図のみ。ざっと往復8時間と見積もる。涙が出るほど冷たく強い風が吹いている。気温は5℃くらい。ゴア天を羽織りニット帽、ブレスサーモの手袋と完全武装で出発。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・イルリサット赤ルート入り口 しかし、準備に手間取り、スタート地点の世界遺産トレッキング赤ルート入り口に着いたのが7時半になってしまった。今日は午後から雨の予報。こんな寒いときに雨に打たれたら命に関わる。なんとか急いで13時には戻ろう。

120813アイスランド、グリーンランドの旅・入り江から先は踏み跡

赤ルートから一昨日に来た青ルートの入り江に至る。ここからフィヨルドに沿って東に進むが、ルートは整備されていない。苔の上につけられた踏み跡と、心もとない10万分の1ハイキングマップ、コンパスだけがたよりだ。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・小川が流れ花が咲く

踏み跡は錯綜している。地図と照らしあわせながらいくつもの岩の丘と浅い谷、湿原を越えてゆく。進んでも進んでも特徴に乏しいデジャブか?と思わせる同じ景色が続く。縮尺が10万分の1と言うこともあるが、視界があっても地図読みが難しい。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・滝もある

おお、滝だ。グリーンランドではじめて間近で滝を見た。冷たく澄んだ水が流れ落ちている。ここから先はあまり人が行かないようだ。急に踏み跡が不明瞭になり、湿原の真ん中で行き詰ったりする。帰りに迷わないように要所要所にケルンを積みながら、慎重に先を急ぐ。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・ここにもワタスゲ

湿原にはワタスゲ。アイスランドからここまで、湿原には必ずワタスゲ。ワタスゲってこんなに繁殖力の強い植物だったんだ。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・最終到達点

目的の丘が近づくに従って、踏み跡が薄くなり、とうとうほとんどなくなってしまった。完全な岩の丘で土が全くなく踏み跡がつかない。地図を確かめケルンを積みながら進むが、極端にペースが落ちる。と言うのも、丘全体が1つの大きな岩で、石ころが落ちていない。1つケルンを積むにも5分くらい周囲をうろうろして石を探さなければならない。そうこうしている間に空はだんだん雲に覆われ、そして時間も11時半近くなってしまった。丘のトップは遠くに見えているが、13時までに安全圏に戻るにはもう時間がない。しかたない、引き返そう。ここを歩こうと思う人にはGPS持参をすすめる。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・ここにもキノコ

おいしそうなきのこがいっぱい生えている。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・快調に戻る

苦労して積んだケルンのおかげで、帰りは何も考えずにスイスイ戻ることができた。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・しましまの石が多い

青ルートの入り江まで戻ってきた。もう街も近いし、ルートもはっきりしているので一安心。入り江に落ちている石はみんなしましま。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・木は岩に張り付く

天気がまだ持ちそうなので、青ルートに平行に海沿いを走る踏み跡をたどって黄色ルートに行く。大体草原だが、木も生えている。木と言っても膝くらいの高さしかなく、岩にへばりついていたりする。冬の厳しさがうかがえる。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・海を眺める人

岬の上の丘に氷山を眺めながらずっと座っている人がいた。寒くないのかな...


120813アイスランド、グリーンランドの旅・黄色ルートからイヌイット旧居住区

青コースから別れ、黄色コースに入る。黄色コースは海沿いに街に出る。黄色コースの丘の上からイヌイット居住地跡を見下ろす。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・良くある地衣類

黄色コースは海岸沿いの岩場のような感じだが、海の波がないためか植生は他の場所と変わらず、湿原がありワタスゲが茂っている。ワタスゲはいささか食傷気味なので、よく見られる地衣類の写真を撮る。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・堆積植物でできた家

避難小屋発見、かな?土、正確に言うと湿原の泥炭のような植物の堆積物を積んで造った家が建っていた。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・ボートのある家

発電所の裏から街に出てトレッキング終了。結局8時間以上歩いた。おまけに街中で道に迷う...。イルリサットの家々の前にはボートやスノーモービルがよく置いてある。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・パナソニックセンター 道に迷って発見した、パナソニックセンター。こんなところまで日本企業は進出している。ちょっとうれしくなる。頑張れ日本!

120813アイスランド、グリーンランドの旅・グリーンランディックビュッフェ、鯨、鱈 イルリサット最後の夜はディナーだ。各ホテル、レストランが曜日交代で「グリーンランディック・ビュッフェ」を開催している。今日は「HOTEL HVIDE FALK」。豪華なホテルビュッフェにグリーンランドの特産物が並ぶ。英語のメニューを辞書で調べる。鯨、鱈、アザラシ、トド、ジャコウウシ、イッカク、そして白熊...全種類制覇だ!

120813アイスランド、グリーンランドの旅・グリーンランディックビュッフェ、白熊、鯨 アザラシや白熊のたぐいはみなローストビーフのように調理してあって、どれも同じよう。脂肪分の少ない固めの肉。鱈は脂がのっていてマリネもローストもうまい。イッカクの皮は...うかつに噛むと歯が折れそう、今まで食べたものの中で一番硬い。鯨は皮は固いが、肉はやっぱり一番うまい。ステーキもカレーも最高。私は鯨給食世代ではないので、人生ではじめてこんなにたくさん鯨を食べた。

120813アイスランド、グリーンランドの旅・氷山ツアー

食事を終えホテルを出ると、土砂降りだった。しかし、氷山鑑賞ツアーに行かねばならぬ。パンフレットに載っていた、夕日で真っ赤に染まる巨大氷山の写真に惹かれてツアーを申し込んだ。しかし、冷たい雨、強い風、何もかも冷たくびしょびしょ...。夕日どころではない。




船はフィヨルドに入り、巨大な氷山の周りをまわる。差し渡しは数百メートル、高さ数十メートル。氷山の上でスキーをしたり、アイスクライミングをする人がいるそうだ。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・氷山で鳥が休む

今日、丘から見たイヌイット居住地跡を海から見る。氷山の上ではたくさんの鳥が羽を休めている。


120813アイスランド、グリーンランドの旅・夕暮れ

西の雲がほのかに赤くなる。たぶん日没。とうとうイルリサットで夕日を見ることはできなかった...


船で西洋人から流暢な日本語で話しかけられてビックリ。東京に20年以上住んでいて、日本の会社に勤めているそうだ。3週間の休みをもらってグリーンランド、アイスランド、フェロー諸島をまわると言う。3週間の休みか...いい会社だ。


次回に続く)

参考

グリーンランドの地図
イルリサットの10万分の1ハイキングマップが、先に紹介した"World of Greenland"(緑のグリーンランドに上陸)のオフィスで買える。他にもカンガルスアックなど南西エリアの地図を扱っている。英語版とデンマーク語版があるが、この旅を通して英語版はここでしか見なかったので、必要ならここで買っておくこと!



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