2010年08月05日

行きは良くない、帰りも怖い...〜谷川岳・一ノ倉沢(2)

8/1 一ノ倉沢駐車場〜テールリッジ〜衝立岩取り付き〜一ノ倉沢駐車場

前回の続き)

100801一ノ倉沢衝立岩中央稜基部から 天気は相変らず良くない。雲が低く垂れ込め、ギザギザした稜線を隠している。

100801一ノ倉沢衝立岩中央稜基部から2

一瞬、雲が切れて薄日が差した。緑に覆われた幾重もの岩尾根が見えた。北岳バットレスは、明るく開けたあか抜けたフェースだったが、ここ一ノ倉沢は、深い谷が複雑に入り組み、ひだのように岩尾根が重なる、威圧感のある重々しい場所だ。


100801一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜

我々はあきらめて下山するが、後から来たパーティーは南稜にとりついていた。


100801一ノ倉沢テールリッジ懸垂下降

さて、下山。岩がツルツルで、場所によっては滑り台を歩いて下るような感じ。登ってきたときよりも緊張する。行きも怖いし、帰りも怖い。時間がかかっても、できるだけ懸垂下降で安全を確保しながら下る。


100801一ノ倉沢テールリッジ懸垂下降支点 「安全」を確保する懸垂の支点は、こんな感じ...

100801一ノ倉沢テールリッジスラブの懸垂下降

懸垂下降で下り続ける。登るときの一番の難所(ツルツル)にやってきた。滑って振られたら怖いな〜、と思っていたが、すで岩が乾いていたため、滑らずしっかりと立って下ることができた。


100801一ノ倉沢テールリッジスラブで一休み

難所をぬけてひと安心。ザックを置いて休憩する。振り返ると正面に衝立岩、そしてすぐ左にあきらめた烏帽子沢奥壁南稜。


100801一ノ倉沢シュルンド 一番の難所は越えたが、まだ油断はできない。もし転んで滑り落ちたら、あのゴウゴウと水音が聞こえてくる、雪渓と岩の間の暗く深いすき間に吸い込まれてしまう。

100801一ノ倉沢雪渓を下る

テールリッジの下降完了。ホッとする。あとは雪渓を踏み抜かないように下るだけ。下りは滑るかと思っていたが、雪の上の黒いモコモコ(土と草がまざったもの)を踏みながら歩くと、滑らず歩けた。


100801一ノ倉沢を振り返る

雪渓の末端から下ってきたルートを振り返る。登るときは薄暗くて分からなかったが、テールリッジと南稜に続くルートがよく見える。緑の帽子をかぶったような中央のピョコから上がる尾根がテールリッジだ。アプローチと言うくせに、傾斜もあってかなり登るんだな〜。


一ノ倉沢の駐車場まで下りると、そこは観光地だった。数十人の観光客達が一ノ倉沢を眺め、驚き、写真を撮っている。そこへ、沢の奥から突然我々が登場。「どこを登ったんですが?」と少し歩くごとにたずねられる。

「あそこの三角形の岩壁の下まで行って...戻ってきました...」

なんとも歯切れの悪い答えである。


この後、定番の湯テルメで温泉につかり、豆腐アイスを食べて、早々に昼には水上を発った。






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