天気予報は土曜日まで秋晴れと言っている。がっつり山に登りたい。でも懐はさみしい...。そうだ!こんなときは近くて良い山、谷川岳に行こう。ついでにスキールートの偵察をしてこよう。さらについでに、いつのまにか溜まった賞味期限切れの山用食品を片付けてこよう...。賞味期限が2007年のパスタってどんな感じかな...

紅葉は駅前まで下りてきて秋真っ盛り。

谷川岳ロープウエイは標高差670mを7分で駆け上る。速い速い。おまけにすごい静かだ。ロープウエイから見下ろす紅葉の見事さは有名だが、さすがに時期がちょっと遅かったようで、上がるにしたがって枯れ木の山になる。

天神平到着。久しぶりに無雪期の天神平にやって来た。本当に秋晴れだ。ポツポツと雲はあるがほぼ快晴。青空をバックにそびえる白毛門、笠ヶ岳、朝日岳は四季を問わずかっこいい。

天神平からトラバース道を谷川岳に向かって歩き出す。涼やかな初冬の山を期待したのに、なぜか汗だく...気温が15度を超えている。フリースを脱ぎ、Tシャツになって、頭にタオルを巻き、日焼け止めを塗って歩き出す。



尾根の左手にはすっきりとしたピークのオジカ沢ノ頭と俎ーの荒々しい岩壁。高度を上げるにつれて尾根を吹き抜ける風が冷たくなってきた。

急登が終わり、こんもりとした笹のドームを登り始めれば、山頂はもうすぐだ。このこんもり地形は積雪期にホワイトアウトするとルートを失いやすく、下山のときに正解の尾根に乗りにくい。それでここでの遭難は多い。


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山頂(トマノ耳)到着。快晴。360度の展望。赤城山から白毛門、稜線を目で追って巻機、越後駒方面。その後には日光から尾瀬の山々。西には苗場から白砂の稜線が見える。
そして、平日なのになぜか山頂には20人くらい人がいて賑わっている。人のことは言えんが。

谷川岳にはもう1つオキノ耳というピークがある。そちらのほうが若干標高が高く、本峰だと説があるが、今回は時間もないしそんなことはどうでもよい。さっさと肩ノ小屋に戻る。

肩ノ小屋で進路を西に変え、国境稜線に入る。国境稜線...いろいろあるけど関東に住む者にとっては、群馬と新潟の県境のことだと思って87%くらい間違いないだろう。
天神平〜谷川山頂の半ばハイキングコース化した賑わうルートと違って、ここからはぐっと山深くなる。見たところ歩いている人はいない。連なる山々が手招いている。熊鈴をザックにつけて出発する。
(次回に続く)