2011年09月19日

入門の沢?〜鷹ノ巣谷(1)

9/18 鷹ノ巣山登山口〜鷹ノ巣谷〜鷹ノ巣山〜稲村岩尾根〜鷹ノ巣山登山口

奥多摩で一、二を争うメジャーな沢、鷹ノ巣谷。初心者向けの沢として知られているが、私は行ったことがない。このままでは「本当に沢やってるの〜?」とか言われそうなので、沢デビューの新人を交えて行ってみた。


110918鷹ノ巣山登山口


多くのハイカーに混じり、眼前に稲村岩を臨む鷹ノ巣山登山口にやって来た。9月とは思えない強烈な日差しが照りつけ、じっとしていても汗をかくくらい暑い。絶好の沢日和。暑くて道なんて歩いていられない。


110918鷹ノ巣谷出合

登山口から日原川に降り、橋を渡って左に進むと、すぐに朽ちた橋のかかる鷹ノ巣谷出合だ。入門の沢のイメージと違ってゴウゴウと水が流れている、立派な沢だ。ここで身支度を完了して、いざ入渓。


110918鷹ノ巣谷・沢が緑色に照らされる

強い日差しは豊かな森にさえぎられ、そして木々の葉で弱められた光は、沢を緑色に照らす。幻想的な色合い。やさしい光に冷たい沢の水、う〜ん、やっぱり沢登りっていいな〜。


110918鷹ノ巣谷・水量多いんじゃない?

2〜3mの滝と石垣のような堰堤を難なく越え、ミニゴルジュに入る。なんだか水多くない? 本にはゴルジュに飛び込んで笑っている写真があったが、ここに飛び込んだら間違いなく流される。どの小さな滝もゴウゴウと音を立て、水煙を上げている。本当に入門の沢?もしかして増水している?日原林道が台風12号の影響で通行止めになってるくらいだからな〜。


110918鷹ノ巣谷・水しぶきと虹

滝は水煙を上げ、そこに木漏れ日が当たって虹を作る。残念ながら良く写っていない...


110918鷹ノ巣谷・やっぱり水量多い

さらにいくつも滝を越えて行く。水に入ると強い水流に足をとられそうなので、ほとんどの滝を側壁をへつって登る。大へつり大会。新人は物怖じせず、どんどん進んでいくので助かる。コケもほとんどないのでこれも助かる。


110918鷹ノ巣谷・大滝

ゴゴゴーと地響きがする、と顔をあげればそこに鷹ノ巣谷最大の滝、大滝20mがあった。ものすごい勢いで水が崩れ落ちている。どこを登るんだ〜?ガイドによれば、右側が登りやすいとあるが、岩壁が立っていて高さがある上に濡れている。


110918鷹ノ巣谷・大滝の巻き ここは自分の気持に素直になって、巻く。右側のルンゼを作業道に上がって巻くらしい。蟻地獄のようにザラザラ崩れる斜面を恐る恐る登っていくが、それらしいものはない。ん?振り返れば、した〜の方、ルンゼがちょっと平らになっているところの左手、一段高くなっているところに踏み跡が見える。登ってきた蟻地獄をまた下る...

110918鷹ノ巣谷・水ノ戸沢出合 蟻地獄を上り下りしたので、大幅に時間をロスしてしまった。ちょっと急ぎ足で登り続ける。大滝からすぐに水ノ戸沢出合。水ノ戸沢を詰めても鷹ノ巣山に登れるが、今回は見送ってこの先の金左小屋窪を詰める。

110918鷹ノ巣谷・まだ水が多い

まだまだ水が多い。流れは細くなっているが、水が減っている気がしない。流れに入ると、打ち付ける水で全身びしょ濡れになりそうなので、右へ左へぴょんぴょこ沢を跳び越しながら進む。


次回に続く)






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2011年09月20日

ついに水は尽きぬ〜鷹ノ巣谷(2)

9/18 鷹ノ巣山登山口〜鷹ノ巣谷〜鷹ノ巣山〜稲村岩尾根〜鷹ノ巣山登山口

前回の続き)

110918鷹ノ巣谷・金左小屋窪

水ノ戸沢を右にわけ、そしてすぐ先の右手から注ぎ込む金左小屋窪に入る。ガイドブックには「小滝が連続する…」と書いてあるが、水が多いから上から下までつながって樋みたいな滝になってるぞ。


110918鷹ノ巣谷・小滝を越える

沢は細くなっているが相変らず水が多く、流れに弾き飛ばされそうになるので、ひたすらへつる。


110918鷹ノ巣谷・山葵田跡

傾斜が緩くなるとともに徐々に水量が減り、沢の両岸には苔むした石垣が段々になって続いている。ワサビ田の跡だ。沢もゴーロっぽくなってうんざりしてくる。早々に沢登りを放棄し、沢沿いのわさびの仕事道をたどる。


110918鷹ノ巣谷・最後の流れ 唐突にそれはやって来た。なんの前触れもなく、ちょろちょろとした流れになり、ついに水が尽きた。さっきまでの流れはどこに消えたのだろう...なんて余計な心配はせずに水を汲む。ここの水は苔の匂いがせず、なかなかうまい。

110918鷹ノ巣谷・詰めの林

ザレたルンゼを少し登ると、広々とした明るい林の中にいた。1300mを越えたあたりですぐに右の尾根にのって、フカフカの森の地面を気持ちよく歩く。笹もすべて枯れていて、藪漕ぎもほとんどない。


110918鷹ノ巣谷・クワガタ

藪がないからクワガタだって見つけちゃう。


110918鷹ノ巣谷・きのこ

怪しいキノコだっていっぱい!


快適な森林歩きも2時間も続ければ飽きてくる。暑いし。踏み跡はなぜか右へ右へとトラバースしているので、なかなか道に出ない。


110918鷹ノ巣谷・やぶ抜け富士山

かなりうんざりしたころ、目の前が開け石尾根の縦走路に出た。結局、トラバース踏み跡をたどったため、鷹ノ巣山直下、水ノ戸沢源頭付近から道に出た。目の前には奥多摩の雄大なパノラマと富士山。ちょっとさみしげな夕方の空気。大滝で手間取ったので、もう4時を過ぎている。


日が暮れる前にさっさと下ろう。


110918鷹ノ巣谷・稲村岩尾根

沢と違って道は高速道路のようだ。急な稲村岩尾根の登山道を思い切り駆け下る。しかし、足元を夕闇がすごい勢いで追いかけてくる。


110918鷹ノ巣谷・やっとこ下山 やっとこさ無事下山。でもすっかり暗くなっちゃった。バス停前の自動販売機でコーラで乾杯。汗を流すために奥多摩駅そばのもえぎの湯に行く。30分待ち...。でも温泉から出れば気分爽快、帰途に着く。



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2012年09月20日

週末に気軽に小滝と戯れる〜南秋川・軍刀利沢

8/26 矢沢林道〜軍刀利沢〜生藤山〜矢沢林道

アイスランド・グリーンランドの更新途中だけど、忘れそうなのでちょっと寄り道。8月最後の週末に南秋川の軍刀利沢に行ってきた。軍刀利?これは「ぐんだり」と読む。意味は知らない...


120826軍刀利沢 矢沢林道が落合橋で通行禁止になっていたので、そこから30分ほど歩いて入渓点。木に赤布があるものの、とてもわかりにくく、うっかりすると行き過ぎてしまう。

120826軍刀利沢 林道から沢に下る。軍刀利沢出合いへ矢沢を渡渉するが、水がとても少なくちゃぷ、ちゃぷ、といった感じだった。

120826軍刀利沢

すぐにミニゴルジュ。沢を抜ける風は涼やかで、さっきの林道歩きの暑さがうそのよう。


120826軍刀利沢

軍刀利沢は2、3mの小滝がとても多い。そのほとんどが容易に登れてアスレチック気分で楽しい。週末気軽に涼みたいときにぴったり。


120826軍刀利沢

端正な10m滝。登れないので右から巻く。


120826軍刀利沢 巻きはこんな感じ...フィックスがあって怖そうに見えるが、足元はしっかりしていてそれほどではない。

120826軍刀利沢

こういうのは楽しい。でも落ち口のチョックストーンはややハング気味。


120826軍刀利沢

最後に水のないルンゼを登りきると、穏やかな樹林のなかの踏み跡になる。奥多摩の森は美しい。


120826軍刀利沢 藪漕ぎもなく登山道に出る。せっかくだから生藤山に登って行こう、と登るも感動薄く通過。

120826軍刀利沢 道標のある三叉路から矢沢に下る作業道に入る。しばらく気持のいい森の中の踏み跡が続く。

120826軍刀利沢 いったん尾根を急降下して、窪地のような場所で踏み跡が薄くなる。見上げれば目の前の丘のような尾根の上に小屋があった。

120826軍刀利沢 小屋から尾根を越え、沢に沿って下りると矢沢林道終点に到着。ここから灼熱の林道を車まで戻る...




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2012年10月11日

ルンルン沢ハイク後藪...〜尾瀬・小赤沢

9/15 津奈木橋〜小赤沢〜横田代〜鳩待峠

グリーンランドの途中だが、溜まってきた山行報告...

秋晴れの日、どこに行って遊ぼうかと考えていたら相棒は、まったり沢を希望。そこで岳人の7月号に紹介されていた笠科川・小赤沢に行く。


120915小赤沢・笠科川本流

戸倉から鳩待峠へに続く道の途中にある、笠科川本流を渡る橋のたもとから入渓。目印や踏み跡はなく、ガードレールをまたいでエイヤと藪を漕いで本流に下りる。ここで身支度を整え、ちょっと遡行し小赤沢の出合に至る。


120915小赤沢・原生林の穏やかな流れ

小さな滝をいくつか越えたと思ったら、すぐにゴーロになってしまった。原生林のなかをゆったりと水が流れている。今日は真夏のように暑いが、沢を下りてくる風は涼しくて気持ちいい。


120915小赤沢・釜を持つ小滝

ゴーロが終わるとまた小滝が続く。この沢は小さな滝でもけっこう大きな釜を持っている。と言っても難しいことは何もない。


120915小赤沢・苔?

足元には緑の苔が...うん?なんじゃこりゃ?これは苔か?


120915小赤沢・中ほどから滑滝が続く

そしてここからがこの沢の本領発揮。黒く滑らかな、道路のような滑滝が続く。ミニ大ナメ沢といった感じ。


120915小赤沢・秋晴れ

4mハング滝。青空に白い雲、黒い滝に緑の原生林。すばらしいね。緊張するところがないので、本当にハイキングのように、マイナスイオンを胸いっぱい吸い込みながら鼻歌まじりに歩いてゆく。


120915小赤沢・4mハング滝は巻く 4mハング滝は登れない。右側のグジュグジュの草付きを巻く。ヌルヌルぬかるんでいるが怖いというほどではない。

120915小赤沢・また滑滝

そしてまた滑滝が続く。初心者向の沢とあったけど、確かに「沢は楽しいぞ〜、怖いことなんてないぞ〜」と初心者をだましてつれて来るのにいいかもしれない。


120915小赤沢・20m滝

この沢最大の20m滝。ハングしているので登れない。右側の赤い岩肌を登って巻く。が、ヌルゴケに覆われていて、私のステルスは滑って怖い。いったん下りて手前の踏み跡のついた草付きの尾根を登る。踏み跡はずっと上まで続いているが、そのまま行くとあらぬほうに行ってしまいそう。途中でネマガリタケにつかまりながら急な斜面を落ち口へトラバースする。


120915小赤沢・藪に突入 20m滝を越えるとすぐに細くなり、ちょっとした支流を左に分けるところで水がなくなり藪に突入。ここは左の支流が正解。背丈をちょっと越えるネマガリタケの密藪。前は見えないがかろうじて周囲の木が見えているので楽勝。でも初心者を連れてきたら沢嫌いになるかも...

120915小赤沢・横田代

30分ほど藪を漕いで道に出る。このまま鳩待峠に下りるのはつまらないので、靴を履き替え横田代へ。人の姿はほとんどない。静かな初秋の尾瀬。


120915小赤沢・横田代から至仏山

そして至仏山。午後から雨の予報なので、ほどほどにして鳩待峠に下りる。


120915小赤沢・鳩待峠 さすがに鳩待峠には人がいっぱいいた。ここからタクシーで戸倉に戻る。

120915小赤沢・うめやで温泉片品温泉の「うめや」で入浴。アルカリ性単純硫黄泉の源泉かけ流し。とろっとした湯が肌に優しい。アルカリ性のお湯は浴槽が滑りがちだが、ここはざらりとした天然石を使っていて、体を伸ばして入れるのがにくいね〜。

120915小赤沢・尾瀬の十割そばそして沼田インター手前にある「十割そば 尾瀬」で腹ごしらえ。「そば」だがそんじょそこらの「そば」ではない。超荒挽きそば粉100%。どれくらい荒挽きかと言えば、そばがボロボロしていてブチブチ切れるくらい。そば粉の香ばしさが口に広がる未知の食感。



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2012年11月03日

名前に惹かれて登る沢〜恋ノ岐川から平ヶ岳(1)

10/6 恋ノ岐橋〜恋ノ岐川〜オホコ沢出合

沢の名前は数知れずあれど、「恋ノ岐川」ほど耳に残る名前も少ないだろう。私のまわりには、どんな沢だか知らないが、名前に惹かれて登ってみたいという人もいるくらいだ。その平ヶ岳に源を発する沢に登ってみた。


121006恋ノ岐・恋ノ岐橋から入渓 只見川に注ぐ恋ノ岐川はアプローチが極めて悪い。入渓点と下山場所が離れ、公共交通機関もない。あぁ、恋とはなかなかかなわぬものか...。そんなことはどうでもよろしい。今回は車で入渓点の恋ノ岐橋まで送ってもらった。ご丁寧に橋には標識があった。

121006恋ノ岐・恋ノ岐川に下りる

橋の脇から沢に下りると、そこは沢というより川だった。穏やかな流れの川に沿って、ゴーロの河原をときには膝まで水に浸かりながら、ひたすら歩く。完全な曇り空だが水が冷たくないのが救いだ。


121006恋ノ岐・大文字草

10月の沢に花なんて咲いていないかと思っていたが、岩の割れ目に根を張った大文字草がちょうど盛りだった。蝶まで飛んでいた。


121006恋ノ岐・行動食は柿の葉ずし ゴーロを1時間ひたすら歩き、うんざりしたので休憩。今日のメンバーにははるばる和歌山からの参加者がいて、お土産に柿の葉ずしを持ってきてくれた。いつも山ではピーナツチョコや一口羊羹ばかり食べている私にとって、すごいご馳走だ!

121006恋ノ岐・明るい沢が続く

ときどき小さな滝や、ゴルジュっぽいところはあるものの、基本的にゴーロ歩きが続く。両側の岩が立っていても、すぐその上は台地になっていて、開放感がある明るい沢だ。


121006恋ノ岐・小さい滝が多いがどれも登れる

滝は水量が多いが、ホールドが豊富でホイホイと登ってしまう。


121006恋ノ岐・バスクリンのような水の色

釜が多く、それも深い。水に入りたくないので一つ一つへつってかわす。それにしてもこの水の色はまるでバスクリン。


121006恋ノ岐・清水沢出合からナメ

清水谷出合をすぎると雰囲気が変わる。ゴーロが終わり広い滑床になる。両岸は低く、明るい広葉樹の原生林が広がる。テントを張れる場所もたくさんありそうだ。


121006恋ノ岐・ナメ滝が続く

ナメは続く。レースのカーテンのように水が流れる。私のステルスの靴が岩に吸い付くように決まる。気持がいい。


121006恋ノ岐・淵を巻こうとしてはまる あまりの快適さに深い淵を何も考えず巻こうとしたらはまった。左岸から巻こうとしたのが失敗だった。傾斜がどんどん急になり、藪の中でも滑って沢に落ちそうだ。藪の中の心細い潅木を3本束ね、支点にして懸垂で沢床に下りる。

121006恋ノ岐・明るい沢がなおも続く

またまたゴーロが続く。それも場所によっては、「エイショ、コラショ」と言って乗り越える大きいゴーロでうんざりする。ただただ単調で標高1000mから先はとても長く感じる。そうこうしていると、沢屋に追いつかれた不幸な第1釣り人発見。40cmはある岩魚を1匹持っていた。魚影がないのはこの釣り人のせいかと思ったが、この人も今日はなかなか釣れずこの1匹のみとのこと。今日は魚が動かない日らしい。


121006恋ノ岐・小滝も次々と現れる

いくつも小さな滝はあるが、特に緊張することもなくヒョイと越える。まわりの木が紅葉し始めているのがうれしい。


121006恋ノ岐・秋の印

上流から流れてきた秋のしるし。


121006恋ノ岐・だんだん雲が低くなってきた

今日のサイト場のホオコ沢出合は近い。でもどんどん雲が下がってきて、稜線は完全に灰色の雲の中。おかしい、明日は晴れるはずなのに...。とにかく急ごう。


121006恋ノ岐・オホコ沢出合 オホコ沢出合に到着。恋ノ岐は変わった名前だが、「オホコ」もかなり意味不明だ。左から流れ込むのがオホコ沢で、ここから台倉清水にエスケープできる。

121006恋ノ岐・焚き火で憩いのひととき

焚き火を抜きにして沢の一夜は明かせない。が、大きな薪が全くなく、細かい流木も濡れていて、なかなか本調子に火がつかない。いい加減あきらめかけた頃、やっと炎が大きく上がった。良かった...これでパンツを乾かせる...。ウインナーも焚き火であぶって食べるとめちゃめちゃうまい。

宴もたけなわな頃、ついにポツリポツリと降ってきた。強制散会。明日の水量がちょっと心配だ。


次回に続く)



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posted by 惰性人 at 22:55 | コメント(3) | トラックバック(0) | 山登り〜沢
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