2009年03月20日

訓練にはもったいない〜妙高・火打山(1)

1日目 妙高杉ノ原スキー場〜三田原山〜黒沢池〜高谷池

裏磐梯のスキー訓練に参加できなかった仲間のために、妙高から火打山のスキー訓練を企画した。訓練ではあるが、山深い重量級の山々が楽しめそうだ。

090320妙高杉ノ原 朝、杉ノ原スキー場は雨。ゲレンデ上部も完全にガスに覆われている。しかし、移動性高気圧が徐々に張り出してきているはずなので、雨の切れ目をついて出発した。

090320シブタミ沢 ゴンドラとリフトを乗り継いでゲレンデトップに出たときには、晴れ間が広がり始めていた。シールを貼って、日焼け止めを塗って出発、すぐにシブタミ沢を渡る。例年なら新雪雪崩を警戒する場所だが、今年は雪は既にザラメで、雪庇が一部崩れ雪球が転がり、どちらかと言うと底雪崩の危険を感じた。

090320黒姫山 ガスが切れて周囲の山々が見えてきた。南には黒姫山や先日行った佐渡山、飯縄山が見える。それにしても暑い。取り付きの急登で汗だくだ。気候も雪もまるでGWのようだ。

090320木 標高が上がるにつれて、風は冷たくなり、雪もサラサラしてきた。樺の幹にも雪が風で吹き付けられている。

090320妙高外輪山 山の天気は変わりやすい。外輪山の稜線に出たとたんに、冷たい強風と濃いガスの洗礼を受ける。さっきまでフリース1枚だったが、あわてて冬山用ジャケットを着こんで、雪庇の付け根に沿って、よたよたと三田原山を目指す。

090320三田原山 三田原山の山頂では景色は全く見えず。休む暇もなくシールをはがす。強風にあおられ、はがしたシールがバタバタとはためく。

090320三田原山2 三田原山山頂直下から、本日、最初で最後の滑降開始。滑り始めは風でガチガチに固められた、かろうじてエッジのかかるクラストした斜面を滑る。ガガガーと音を立てながらほとんど横滑りで下りて行く。

090320黒沢へ 三田原山から二つ目の沢から黒沢池に下る。上部はガチガチのアイスバーンだが、高度を下げるにつれて、雪が軟らかくなる。とは言え、かなり重い雪で初心者には辛そうだ。全くシュプールの見えない正面の真っ白な黒沢池と黒沢岳に向かって、気分良く滑りこむ。

090320黒沢池 黒沢池は広い。まっさら、真っ白な平原が広がっている。風はまだ強く、地吹雪がまっ平らな雪面の上を流れてゆく。

090320茶臼山 黒沢池ヒュッテを確認し、茶臼山への登りにかかる。ウインドクラストした硬い雪面をスキーでバリバリ割りながら、一歩一歩登ってゆく。天気は青空が広がったり、強風にあおられたガスに覆われたりと、めまぐるしく変わる。

090320妙高山 振り向くとここまできたルートと妙高山の溶岩ドームが見えた。晴れて青空が見えているが、雪煙が舞い、全体的にもやがかかっているように見える。

090320火打山

黒沢岳と茶臼岳の鞍部に出ると、突然視界が開け、火打山が姿を現す。日本海からの季節風に直接さらされている火打山には、まだ雲がかかっている。雪に覆われた火打山は、樹木がほとんど見えず完璧な雪のドームと化している。明日の滑降が楽しみだ。

090320夕暮れ 高谷池ヒュッテそばにテントを張って、今日の行動を終了する。まずは宴会、そして食事の準備。テントの出入り口から外の様子をうかがうと、空は晴れわたり、火打山にかかる雲も消えていた。明日の天気は期待できそうだ。





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タグ:登山

2009年03月21日

純白の山々〜妙高・火打山(2)

2日目 高谷池〜火打山〜高谷池〜黒沢池〜三田原山〜杉ノ原スキー場

090321朝テント

昨晩、眠りについたときには、3シーズンシュラフでも暑いくらいだったが、夜半過ぎからテントがうなるほどの強風が吹き、急激に気温が下がった。
夜が明けて外にでてみると快晴。強い風のせいか、白馬連峰をはじめとする北アルプスがはっきりと見えた。

090321火打山朝

汚れなき純白の火打山も朝日に染まっている。これほど真っ白な山もめずらしい。豪雪の深山にいることをあらためて感じる。

090321日の出 朝日が昇る。
それにしても昨日は膝まで踏み抜いた雪面が、今朝はカチカチになっていて、まるで氷のようだ。火打の斜面がこんなになっていなければいいのだが...

090321火打へ お決まりの棒ラーメンの朝食を済ませ、テントを後に残して火打山のサブに行く。雪面は硬いが、スキーがもぐらないのでかえって歩きやすい。我々のほかにも3パーティーほど火打を目指すようだ。

090321天狗ノ庭

夏は花が咲き乱れる天狗ノ庭も、一枚の広大な雪原になっている。先を行くパーティーが砂糖の上のゴマ粒のように見える。時々、雪面をなめるように、吹き上げられた雪が舞う。しかし、風は強いが気温は氷点下ぎりぎりくらいであまり寒くない。

090321火打トラバース 新雪のときには雪崩に神経を使う斜面も、固くウインドクラストしていて雪崩れようがない。そこで、火打山手前のコルを目指して、一直線にトラバースしてゆく。

090321妙高山

雪崩の心配がないのはいいが雪が硬い。と言うより氷だよ。氷の上に薄く雪が乗っている状態で、スキーのエッジを蹴りこんで、なんとか斜面に引っかかっている。気を抜くとズズッ、とずり落ちる。長いトラバースで左足がプルプルしてくる。皆苦戦していたが、とうとう仲間のひとりギブアップして、アイゼンに履き替えて登ってきた。山スキーヤーのプライドはどうした!と言ってみる。

090321火打山登り

山頂手前のコルから最後の急登になる。前回来たときにはカチカチで、上り下りともかなり怖かったのだが、今日は大量に雪が吹き溜まっていて、ふかふかだ。これは下りの滑降が楽しそうだぞ。

090321火打山山頂 雪が良かったので、スキーを履いたままの私はあっけなく山頂到着。

090321焼山 山頂でまず目に飛び込むのは、バックカントリーヤー憧れの斜面、焼山北面だ。先々週に昼闇山から焼山まで縦走する予定だったが、諸事情により中止にせざる得なかった。来年こそは行ってやるぞ!

090321火打山展望

雲はひとつもない。風も山頂到着の直前にやんだ。南から西側を頸城の山々に囲まれ、北側に日本海を望む。贅沢な景色だ。(クリックすると拡大)

090321火打山滑降 さて、予想以上に登りに時間をとってしまったので、とっとと下らなければいけない。まずはさっきの急斜面に思い切り滑り込む。ふかふかの雪の一枚バーン。真っ直ぐフォールラインに向かって、ショートターンで決めよう。

090321黒沢滑降 2時間半かけて登ったルートを30分で高谷池まで戻った。急いでテントを撤収して、昨日来たルートを逆にたどり下山開始。黒沢岳と茶臼山のコルから真っ直ぐに、黒沢池に滑り込む。この斜面はすでに陽光で温められていて、春のザラメ雪になっている。これはこれで面白い。

090321三田原山登り 三田原山の登りにかかる。ここはまだカチカチの氷だ。雪も載っておらず、今までで一番硬い。シールは氷に張り付くように、いちおう効くのだが、ちょっとバランスを崩すとたちまち後にすっぽ抜ける。怖いので、秘技、エッジ横歩きで突破する。

090321三田原山山頂 昨日はガスの中で全く視界がなかった三田原山山頂だが、今日は周りの山々がよく見える。こんな景色だったのね。

090321外輪山

三田原山山頂でシールをはがして、最後の長い滑降開始。まずは雪庇が張っている外輪山の稜線をたどる。雪庇から落ちんようにね。

090321滑降 池の峰が見えたところで進行方向を90度変えて、妙高山の麓に向かって滑る。3月にしてはあまりに暑いので雪が重いのが残念だが、斜面自体はすばらしい。始めは広い雪面、やがて樹幹の広い明るいツリーラン、最後はかなり濃い森の滑降になる。

090321林道 ルートを間違えないように注意して滑ったつもりだったが、結局、尾根を一本間違えて、最後に林道歩きのおまけがついてしまった。我ながら情けなくてしんどい。ああ、日も暮れてきた...

杉ノ原スキー場の駐車場に戻って来たときには、すっかり日が暮れていた。林道歩きで踵が痛かったので、靴を脱いだら靴下が血まみれだった。靴擦れが破けてさらに擦れて大出血だ。痛いのを我慢するのはやめましょう。
ランドマーク妙高高原‎で温泉に入ったが、靴擦れが痛くて足をお湯につけられなかった...



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2009年05月23日

ラスト・スキー@富士山

富士宮口五合目〜八合目〜剣ヶ峰〜富士宮口五合目

ナミビアレポは一休みして、週末の富士山の報告。

090523富士宮口新五合目駐車場 下界は初夏。そして山々の雪も融け、新緑の季節を迎える。必然的にバックカントリーヤーは雪の残る高嶺へと追い立てられる。そこで関東周辺の最期の聖地、富士山で今シーズンの山スキーを締めくくることにした。
早朝の富士宮口五合目駐車場は、私と同じことを考えているスキーヤーやボーダーで賑わっていた。

090523富士山6.5合目 6時に登頂開始。日が登るとすぐに気温は15℃を越え、とても暖かい、と言うかスキーをつけたザックが重たく、汗をかくほど暑い。新七合目あたりまでほとんど雪を踏むことはない。

090523富士山6.5合目雪渓 天気予報は微妙だったが、富士山は、薄雲がかかっているものの、幸いにして晴れ。風も弱い。しかし愛鷹山や箱根の山が頭を見せている以外は、下界は一面雲に覆われている。

090523富士山泥道 暑い...七合目を越えたのに暑い。なるべく楽に登ろうと、傾斜の緩い夏道をたどって歩いていたが、道は雪解け水で川になっている。

090523富士山7.5合目 さすがに八合目が近づくと、斜面はべっとりと雪で覆われる。雪が凍っていることを心配したが、高い気温と日差しで、ザクザクのザラメ雪になっている。これは帰りの滑りも快適そうだ。

090523富士山9合目

八合目で雪が凍っていたので、アイゼンをつけた。そして、九合目を越えると強い西風が吹つけていた。気温は5℃くらいだが、風上の耳や手が冷えて痛い。おまけに強風で巻き上げられたザラメ雪が、ウエアや顔に容赦なくピシピシと打ちつける。痛いよ〜。

090523富士山9.5合目1 強風に打ち据えられながら、九合五勺で休憩。快晴、日差しは強く、風も強い。でも下界は曇りで展望はない。しかし、この時期の富士山としてはかなりいいコンディションではないかな。

090523富士山9.5合目2 ここからはもうひと登りで奥宮だ。ルートは一直線、みんなルートに沿って列をなして登っている。

090523奥宮直下 もうそこに浅間大社奥宮の鳥居がある。しかし、風はますます強く、背負ったスキーが風にあおられ、まともに歩くことができない。ゴーッ、という音に合わせてストックで耐風姿勢とって、風をやり過ごし、風が弱くなったところで、ザクザクと登っていく。

090523富士山馬の背 やっと火口のふちに出た。まだ風が強いので、念のため右手のストックをピッケルに持ち替えて、富士山最高地点、剣ヶ峰3775.6mを目指す。

090523富士山剣ヶ峰

1時ちょうど、剣ヶ峰到着。えらい休みながら、のんびり来たので楽な登りだった。顔にザラメ雪がピシピシ当たる以外は、コンディションも良くラッキーだ。
ここは不思議なことにほとんど風がない。記念写真をとって、ゆっくりと行動食を食べる。しかし、だいぶ雲があがってきているので、あまりのんびりともしていられない。

090523富士山剣ヶ峰滑降 板を履いて待ちに待った、最高点から滑降開始。ザックも軽い。日本では、これ以上高い所から滑れないと思うと感無量。滑り出しは急だが、雪が良いので不安なく滑り出す。
剣ヶ峰から三島岳の北側をトラバースするように滑ると、漕ぐことなく神社に戻れる。

090523奥宮滑降 ついに、本日のメインイベント、神社の鳥居からおよそ6合目まで1000mの滑降開始。でも降り口は岩が頭を出し、つぼ足のトレースが板に引っかかるので慎重に。

090523富士山滑降 雪はザラメ、思ったとおり快適。広大な斜面を思い思いに滑る。ただ、やっぱりつぼ足のトレースが邪魔。
3本の雪渓をつないで下りる。まずは山頂から3100mくらいまで一気に滑る。そして雪が通路のようになっているところで、右手の雪渓に移る。移ればすぐ下に七合目の小屋が見える。次に2880mまで滑る。ここでは板を脱いで岩を越えて、右の雪渓に移る。

090523富士山滑降終了点1 最期の雪渓の一番下まで滑ると、滑降終了。ルートを振り返る。休み休み滑ってきたが1時間もかからなかった。今シーズンのスキーは終わった。
それにしてもここは雪がえらい汚い。雪と泥が混じった、やすりのような物体の上を滑ってきた。板は大丈夫か...

090523富士山滑降終了点2 板をはずしてザックにくくり付けて歩き出す。また荷物が重くなったが、六合目の小屋はすぐそこに見えている。駐車場まではたいしてかからない。でも、夏道はドロドロ。兼用靴もドロドロになって、バックルにまで泥がつまる。

090523見返り富士 富士山を振り返る。最高の締めくくりをありがとう。山スキーは11月の立山までしばらくお休み。
駐車場に戻るとそこは観光客(普通の人)で大賑わい。彼らに害を与えないよう、スキー板に注意して車に戻った。




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2009年11月20日

初滑り!立山。〜立山・室堂(1)

1日目 扇沢〜室堂〜雷鳥沢キャンプ場

091120扇沢 ムフフフフ。ついに待ちに待ったスキーのシーズンがやってきた!もちろん、立山だ!

勇んでアルペンルートの扇沢ターミナルにやってきたが、いつもと様子が違う。例年では連休の前日に入るのにもかかわらず、トロリーバスの始発の切符を買うのに30分くらい並ぶ。が、今年は人がいない。駐車場もガラガラだ。どうしたことだ?

091120室堂

アルペンルートはガラガラで、いつもの戦場のような順番争いもなく、あっけなく10時前に室堂についてしまった。そして人も少ないが、雪も恐ろしく少ない。あちらこちらに岩が出ているし、斜面には這い松が出ている。
一昨年と比べると別の場所みたいだ。

091120みくりが池山荘 まずは雷鳥沢のキャンプ場に向かう。
雪が少ないので階段が出ている。階段を滑りたくないよ〜。

091121称名川 雷鳥沢のキャンプ場にテントを張って(ビールを飲んで)一休みしているうちに、ガスが晴れた。一本滑りに行く。雪が少ないので称名川もなんなく渡る。

091121ひと滑り

雷鳥沢の左隣の短い沢を滑る。吹き溜まりになっていて、雪は少ないながらもなかなか楽しめた。曇り空で天気がいまいちなのが残念。明日の天気予報は雪。どうなることやら。

091121雷鳥沢キャンプ場 テントに戻り、いつものように宴会開始。カマンベールチーズを切り、なんでそんなもの持って来るんだと言われた、カヴァのボトルを開ける。
でもいつも様子が違う。静かなのだ。テントが例年より少なくスカスカなので、まわりのテントの宴会騒ぎが聞こえてこない。ちょっと寂しい。



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2009年11月21日

停滞...〜立山・室堂(2)

2日目 雷鳥沢キャンプ場停滞

091121雷鳥沢キャンプ場 今日は朝から雪。テントに引きこもって、いわゆる停滞。
テーピング講習会や雪崩探索訓練をして時間をつぶす。

新雪が20cmほど積もったので、雪の中、滑りに行く人々もいる。関係ないけど、小屋の横はいつもキジ場になっていたような...そこに何張りかテントが張られている。



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