2007年11月03日

雪山のはずが...〜常念岳から蝶ヶ岳(1)

1日目 三股〜前常念岳〜常念岳〜常念小屋

先々週に赤岳から見た常念岳は雪に覆われ白銀に輝いていた。そこで、今シーズン最初の雪山に登ろうと常念岳に行った。
数年前に常念岳に登ったときは吹雪の中、膝までもぐる雪に苦労したので完全冬山装備で向かう。

071103蝶ヶ岳 登山口の三股からすぐに急な樹林帯の登りとなる。三股から前常念岳までは約1300mの登りだ。3時間ほど歩くと樹木の間から蝶ヶ岳が見えてきた。
ところが雪がない...先々週に積もった雪はすべて溶けてしまったようだ。冬山装備が重い...

071103穂高 2400mくらいで森林限界線を超え、大きな岩がごろごろした急登になる。雲ひとつない青空をバックに穂高の雪が映える。ん?さすが穂高には雪が積もっているようだ。あっちに行けばよかったか...

071103前常念 前常念岳の頂上直下には立派な石室がある。ここの厳冬期の強風はかなりのものだが、それにもびくともせず建っている。以前、吹雪の中を登ってきたときにはとてもお世話になった。
振り返ると石室の屋根の向こうに雲の上に頭を出す南アルプス、八ヶ岳が望めた。

071103常念岳 前常念岳から尾根沿いに主稜線に出る。ここまでずっと無風でぽかぽかしていたが、やはり主稜線は冷たい強い風が吹いていた。あわててジャケットを着てとニット帽をかぶる。常念岳の登りはところどころ凍結した雪が残りツルツル滑った。

登りきった頂上からは北から白馬岳から後立山連峰、剣岳、立山、赤牛岳、薬師岳、雲ノ平、そしてもちろん槍ヶ岳、穂高、乗鞍岳、御岳、中ア、南ア、おまけに富士山と日本アルプスの主要な山々がぐるりと見渡せた。

071103常念小屋テント 常念岳から常念小屋へツルツル滑る急斜面を下り、小屋に着いたのはまだ2時前だった。こういうときはシュラフを干して一杯やって時間をつぶすに限る。新雪の槍穂を眺めながらビールを空ける。なんて贅沢。強い日差しのおかげでシュラフもポカポカになった。






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2007年11月04日

槍穂の展望台〜常念岳から蝶ヶ岳(2)

2日目 常念小屋〜常念岳〜蝶ヶ岳〜三股

071104朝焼け 昨夜は風もなく気温もそれほど低くなく3シーズンシュラフで快適に眠れた。ただ、夜、小屋の泊り客が外で大声で歌を歌っていてうるさかった...
まだ日が明けぬうちに常念岳への急登を登る。道に凍りついた雪に滑りながら慎重に登る。ふと顔を上げると燃えるような朝焼けが広がっていた。

071104槍朝焼け 常念の頂上でご来光を拝みたかったが、残念ながら登っている途中で日が出てしまった。周囲の山々はすべて朝日で赤く染まっている。もちろん槍ヶ岳も。

071104八ヶ岳 常念岳頂上での気温は0度。風は強く冷たいが氷点下ではないのでつらくはない。
今日も山頂からは360度の展望が望める。ただ、昨日より雲が多いようだ。モコモコした雲海に八ヶ岳が細長い島のように浮かんでいる。

071104穂高 山頂から穂高を正面に見てどんどん下って行く。常念岳から蝶ヶ岳の稜線は槍、穂高の展望台だ。常念岳のあたりでは槍ヶ岳が大きいが、蝶ヶ岳が近づくに従って徐々に穂高が大きくなってくる。槍沢には雪がついているがさすがに涸沢はまだのようだ。

071104霜 この稜線の道は半分くらい樹林帯の中を通っている。雪はほとんど残っていないが、落ち葉には霜が降り、ここかしこに霜柱が立ち、池は凍っていた。やはり初冬の山だねえ。

071104常念岳 振り返ると今朝登った常念が大きく見える。ここから見る前常念岳は常念岳から派生する尾根の一部にしか見えないが、ふもとからは立派なピークに見える。
雲海の雲がだんだん山の斜面を上がってきた。天気は下り坂のようだ。

071104蝶槍 蝶槍に着いた頃には空は薄い雲で覆われていた。だが、稜線を歩くのもあと1時間ほどだ。蝶槍の山頂からは、屏風のように立ちはだかる槍穂や、ハイ松が広がる穏やかな蝶ヶ岳の稜線など変化に富んだ光景が眺められる。

071104蝶ヶ岳ヒュッテ 稜線では人に会うこともほとんどなく静まり返り、風の音しか聞こえない。
蝶ヶ岳ヒュッテは今日が小屋閉めで、小屋の人は窓に板をはめたり忙しそうに本格的な冬を迎える準備をしている。とても静かでもの寂しい。ずっと一緒だった新雪の穂高の姿を目に焼き付けて下山を開始する。

下山路は本沢まで急斜面を一気に下る。途中、雪崩の跡あり、うっそうとした針葉樹の樹林あり、唐松の紅葉ありのなかなか面白い道だ。
帰りは烏川林道の途中にある蝶ヶ岳温泉(ほりでーゆ)で汗を流した。

今回のコース




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2008年08月02日

南アルプスの展望台へ〜南ア・蝙蝠岳(1)

1日目 広河原山荘

夏休みはクワウンナイ川を遡行するはずだったが、仲間からドタキャンを食い、ぽっかりと空いてしまった。
家でじっとしているのは嫌だし、かと言ってひとりで沢に行くのも嫌だ。そこでかねてから気になっていた、南アルプスの蝙蝠岳に登ることにした。ルートは広河原〜熊ノ平〜蝙蝠岳〜二軒小屋。

十年ほど前に白根南嶺を歩いたとき、白河内岳の山頂から、塩見岳の前に立ちふさがるように羽を広げどっしりと構える蝙蝠の姿を見た。それ以来、蝙蝠岳が気になっていた。

080802広河原 今日はとりあえず広河原山荘まで行ってテントを張る。登山口の広河原はかなりの山奥だが、谷沿いにつけられた林道のおかげで簡単にアプローチできる。この林道を維持するのも大変だろう。
広河原は小学生のとき始めての3000m峰、北岳を登ったときにもサイトした思い出の場所だ。今日は土曜日でサイト場はそこそこの混み具合だが、小屋はパンク寸前だったらしい。

今回のコース



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2008年08月03日

熊の平は遠い...〜南ア・蝙蝠岳(2)

2日目 広河原〜八本歯ノコル〜間ノ岳〜熊の平

080803大樺沢 今日は熊の平までの長い道のりだ。3時50分にヘッドランプの明かりを頼りに出発する。日の出前に出発するのは暑い夏山での常識だ。が、ランプの明かりに誘われて、巨大な蛾が目の前をばたばたするのは勘弁して欲しい。
大樺沢の雪渓ではすっかり明るくなっていた。雪は以前来た時よりもずっと多かったが、雪渓脇の道をたどってほとんど雪を踏むことなく稜線に上がれた。日差しは強いが雪面をわたってきたそよ風が心地よい。

080803北岳 広河原を出発してからちょうど5時間、やっと北岳との分岐にやってきた。時間があったら北岳に登ろうかと思ったが、稜線に出てからの梯子の多さと日差しの強さに参ってしまい、北岳は省略することにした。1500mの登りはしんどい。でも北岳を巻いて北岳山荘に向かう道は花が多いそうなのでそれはそれでよし。
...やっぱり縦走は暑い。沢が恋しい。

080802間ノ岳 北岳のトラバリ道は岩場に桟橋など架かっていて歩きにくかったが、噂に違わず花が多かった。そして花畑の向こうにはこれから通過する間ノ岳が見える。

080802中白根富士 人でごった返す北岳山荘を通過し、へろへろになりながら中白根山に登る。風が強いので暑さはそれほどでもないが疲れた。頂上で富士山の写真をパチリ。南アの写真ではおなじみの逆光の富士山だ。

080803三峰岳塩見岳 まるで遠足にでも来たかのように大混雑する間ノ岳の頂上をやり過ごし、三峰岳までやって来た。ここの頂上には先客がひとりいるのみで、やっと静かな山にやってきた。山頂からはこれから行く熊の平と塩見岳へ続く縦走路を見渡すことができた。

080803三峰岳 三峰岳から三国平までは細い岩稜の尾根だ。広々とした三国平について一息つく。振り返れば三峰岳がある。「岳」と言うより「岩峰」だ。

080803高山植物 この辺りにもちょこちょこと花が咲いている。花には全く疎いが、まじまじと眺め写真を撮ってみる。

080803熊ノ平 三国平からは熊の平小屋が間近に見える。森に囲まれた落ち着いた感じのなかなかよいロケーションの小屋だ。(と言ってもテントに泊まるが...)水が豊富らしいので良いサイトになりそうだ。

080803井川越 三国平を熊の平へ下るとすぐ樹林帯になる。今までのザレた斜面は一転して森と草原が交互する穏やかな道になる。そしてその奥に熊の平小屋はある。

13時ちょうどに熊の平小屋到着。とにかく疲れた。小屋のご主人は小屋のオヤジというより、旅館の番頭さんといった感じのはんなりとした紳士だった。サイト場の受付をするときに、「広河原から来た」と言ったら、「よ〜く来たねぇ〜」と言われた。
ご主人は小屋のテラスによく現れては、お客さんと楽しげに談笑していた。

水場には冷たい水がバシャバシャ流れていた。顔を洗い、水を汲んでMcCrelland'sをその水で割って飲む。う〜ん、うまい。疲れが吹っ飛ぶ。




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2008年08月04日

天罰〜南ア・蝙蝠岳(3)

3日目 熊の平〜北荒川岳〜雪投沢源頭

今日の目的地は雪投沢源頭だ。ただ、雪投沢源頭は地主の東海フォレストのWEBページではサイト場のマークがある一方で、幕営禁止と言う噂もあった。それで小屋のご主人に聞いたところ、「山なのでしかたないときもあるが、幕営禁止だよ。」とのこと。そう、雪投沢は幕営禁止なのだ。今回はどうしても二軒小屋に下山しなければならないので、勝手に「しかたないとき」と判断して予定どおり行動することにする。
もうしません、ごめんなさい。

080804熊の平小屋 4時半には小屋の泊り客も出発の用意をすっかり整えていた。この小屋は奥深いので食事の時間が早いのだろうか。持ってるだけの水筒に水を満たして出発した。

080804竜尾見晴 小屋からうっそうとした樹林帯を黙々と歩く。安倍荒倉岳をやりすごしてしばらくすると、ぴょこっと見晴らしのいい岩の上に出る。竜尾見晴らしだ。今日は寒気が日本海上空から流れ込んでいるせいで水蒸気が多く、残念ながらあまり見晴らしはよくなかった。

080804北荒川岳塩見岳 ドームのような北荒川岳の斜面を登りきると、突然、本当に突然視界が開けて、目の前にどーんと塩見岳が立ちはだかる。これだけインパクトの強い景観の山頂もめずらしい。

080804撫子 北荒川岳で樹林は終わり、しばしお花畑の散歩道になる。私でも知っている高嶺撫子が咲いている。この繊細な花弁が好きだ。

080804北荒川岳花畑 お花畑はまだまだ続く。規模もでかいが種類も多い。すばらしい。

080804雪投沢 ここがエアリアに水場となっている雪投沢。だが、岩は乾ききって水流はない。わずかにどこからかしみ出してきた水が水溜りを作っている。煮沸しないで飲めるだろうか?念のため塩見岳のサブを中止して水を節約する。

その夜、稲光と同時に「バキッ」と鳴る激しい雷でテントは震えた。滝のような雨で、テントの周りは水溜りになった。テントの床はしばらくウォーターベッドのようになって耐えていたが、やがてじんわり浸水してきた。ああ、幕営禁止の場所にテントを張った天罰か。雷雨は明け方まで断続的に続いた。



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