2008年10月13日

アルプスを眺めながら歩く〜青薙山-笊ヶ岳(3)

3日目 生木割山〜天上小屋沢〜転付峠〜二軒小屋

081013生木割出発 夜が明けぬうちに生木割山を発つ。山頂から踏み跡が二手に分かれているが、正解は東側。始めは尾根の東側に踏み跡が続いていて、鞍部で西側にうつり尾根に乗らずにピョコを巻いてしまう。ちょっと戸惑ったが、そうこうしている内に日が昇り朝の日差しが樹林に差し込んできた。今日もいい天気だ。

081013赤石岳 天上小屋山のプレートの前でひと休みし、朝日に赤く染まる赤石岳を眺める。

081013悪沢岳 天上小屋山はプレートのある山頂より、もう一つ北のピークのほうが展望がよい。これはそのピークから見た荒川岳。空と雲が秋だ。冷たい風も気持ちいい。

081013樹林 この尾根の木々はなぜか捻じ曲がっている。おそらく風かなにかで折れてたものの、そのまま成長したのだろう。自然は強い。

081013トラバース 天上小屋山の先で道は尾根をはずれ、斜度が全くない水平な長いトラバースになる。そこでもずっと南アルプスの巨人達を左手に眺めながら快調にとばす。

081013林道 登山道が林道に出ると転付峠は近い。林道と言っても、もう道路としては使われておらず、いたる所に木が茂り、ところによっては完全に崖崩れに埋まって、細い登山道が残るだけになっている。伐採に使われた道はゆっくりと自然に帰りつつある。

081013転付峠 突然、視界が開け転付峠に出た。高原状の笹原に樺やナナカマドが彩をそえる、とても気持ちのよい場所だ。銀マットを敷いて昼寝をしたくなる。

081013ななかまど 見上げるほど大きいナナカマドには真っ赤な実がなっていた。
それにしても静かな場所だ。風の音と、その風に舞う落ち葉が笹原に落ちる音しか聞こえない。

081013岩魚釜飯 転付峠から二軒小屋へは薄暗い樹林をつづら折りに下る。9時に二軒小屋に到着。少々早いが今日は行動終了。日差しでポカポカの二軒小屋のテラスで、ビールを飲みながら岳人のバックナンバーを読んでのんびりとすごした。
二軒小屋は豪華でうまい食事が有名だ。釜飯のふたを取ってびっくり!岩魚が丸ごと1匹入っていた。岩魚のうまみが凝縮されたご飯だった。こんど沢行ったらやってみよ〜っと。





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2008年10月14日

南アの写真を見て帰る〜青薙山-笊ヶ岳(4)

4日目 二軒小屋〜椹島〜畑薙ダム

081014白旗史朗写真館 二軒小屋は朝食もうまかった。ご飯を四杯もおかわりして朝から腹がパンパンだ。
宿泊客だけが利用できるバスに乗る。まずは椹島に向かい、そこで畑薙ダム行きに乗り換え下山する。椹島では時間があったので白旗史朗写真館を見学した。南ア南部の作品が展示されている。

今回のコースは踏み跡が不明瞭なところもあったが、迷うこともなく快適に歩くことができた。ただし、地図とコンパスの使い方をマスターしていないときついところがあるかもしれない。
縦走路はつねに西側に南アルプスの重厚な山並を見ながら歩くことができ、特に笊ヶ岳の山頂は他では見ることのできない、ほぼ南ア全山の展望がある。こんなに展望に恵まれた山もめずらしい。今はかなりマイナーな山だが、新しい山頂の指標も立てていることだし、きっとこれから多くの人に登られていくだろう。



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2009年09月20日

初心に帰る山、雲取山へ〜奥秩父東部縦走(1)

1日目 奥多摩駅〜鴨沢〜七ツ石山〜雲取山〜雲取山荘

山で事故を起こしてちょっと山を控えていた。
だが、連休の天気予報があまりにもいいので、居ても立ってもてもいられなくなった。それで、休み中の予定を変更して山に行くことにした。

そう言えば、最近、手や道具を使って山に登ってばかりで、まともに歩いていないことに気付いた。よし、気持ちを入れ替えるために、ここは初心に帰ってガッツリ歩こう。

でも、どこへ?
この連休中はどこの山も混みそうだ。喧騒の山に行っても、本当の山の良さは分からない。北アなんぞ目も当てられない...

そうだ、奥秩父へ行こう!

それも飛龍山を中心とした奥秩父東部主稜線だ。沢登でつまみ食いはしたことはあるが、縦走したことはない。地図を見るたびに、こんな何もない所を縦走することは、一生ないかもな〜、などと思っていた。

みんな北アや南アに遠出していて、連休にこんなところに来る人はよっぽどの変わり者だ...きっと静寂の山が満喫できるに違いない。

そして縦走の起点、雲取山は、高校生のとき初めてリーダーをやった山だ。初心に帰るのにちょうどいい。

090920鴨沢 奥多摩駅からバスに乗って鴨沢へ。なんと、バスが増便されている。物好きは多かったか...

満員のバスが唸りながら出発する。空は雲ひとつない青空。開け放った窓から吹き込む風は、パリッとした冷たい風だ。
ほとんどの人が鴨沢で降りる。鴨沢には去年、なんどか通ったが、こんなに大勢の人は見たことない。

090920鴨沢から出発 鴨沢バス停の向かいの階段から登山開始。始めは民家の横を歩いてゆく。

それにしても頭が痛い。昨晩飲みすぎたわけではなく、ここ2週間ほど仕事が忙しくて、肩こりから頭痛にきてしまった。こんななまった体でガッツリ歩けるだろうか...

090920登り尾根

集落を抜けると、森の中のトラバース道を行く。明るい広葉樹林と植林の針葉樹林が交互に現れる。強い日差しは木々が遮ってくれるが、風がほとんどなく暑くて、背中にびっしょり汗をかく。

090920祠 道は小袖の集落の上を通っているが、その辺りでは、廃屋があったり、小さな祠があったり、山の人々の生活が感じられる。

090920七ツ石小屋手前の富士 七ツ石小屋の手前でやっと景色が見えた。富士山だ。

鴨沢ではあんなに人がいたのに、歩いているとほとんど人に会わない。でも休んでいると、じゃんじゃかぬかされる。道がいいので、みんなほとんど同じ速さで歩いているのだろう。

090920石尾根 やっと雲取山からの主脈、石尾根にでた。ここから道は、まるで林道のように広くてなだらかになる。

090920七ツ石山山頂

正午に七ツ石山山頂到着。
あれ、人がいない。正確には3人しかいない。あんなに登っていた人はどこへ行った?
まあいいや。
山頂ではちょっと長めの休憩を取り、爽快な景色を3人じめした。

090920奥多摩小屋 広い道をのんびりと奥多摩小屋へ。年代を感じさせる小屋は周囲の森と同化していた。

小屋のベンチで、明日行く飛龍山をバックに小屋の猫の写真を撮った。

090920小雲取山 小雲取山(と言っても、雲取山の肩)へのちょっと急な登りを終えて、来た道を振り返る。登山道が林道のようになっているのが分かる。防火帯なのかな。

090920小雲取からの富士

七ツ石山からは登山道の南西が開けていて、ずっと富士山が見える。オブジェっぽい木を見つけて、富士山と一緒に撮ってみる。

090920雲取山避難小屋 雲取山避難小屋が見えてきた。山頂はもうすぐだ。
と、登山道を自転車で下りて来る人がいる。おいおい、道を壊すな。

090920雲取山頂から振り返る

最後のひと登りで避難小屋の前にでた。
ここまでの道を振り返る。いつでもそうだが、山頂から、ここまで来た道を振り返っては、よく来たな〜、と思う。

090920雲取山頂から富士

1分もかからず山頂。空は深く青く、空気は澄み渡って、南アの山々一つ一つが分かるほど。冬でもないのにここまで見えることはそうあるまい。
さすがに山頂には10人ほど人がいた。しかし、皆、言葉を発することなく、静かに景色を見つめながら、思い思いの時を過ごしていた。

090920雲取山荘へ あとは今日のサイト場、雲取山荘へ下るだけ。道は今までとうって変わって、苔むした深い針葉樹をぬってゆく。

090920雲取山荘 突然、小屋が現れた。以前来たときより巨大化してる...
サイト場はどこへ行ったかと思ったが、小屋の下の道沿いに、木陰付きの快適な場所があった。2番手だった。

090920雲取山荘の水場 山荘の水場。なんと、あなたしだいで10才若くなります!??これは飲むしかない!
そう言えば、頭痛が治まったような...

090920雲取山荘での夕暮れ McClelland's ISLAYを若返りの水でTwice upにして飲み飲み、ナッツをつまみ、いい感じで気象通報をとる。
高気圧が縦にピーナッツのような形をしている。天気予報は外れた。早々に崩れるだろう。
それにしても、今日はISLAYのピートの香りとナッツが合うな〜。若返りの水のせいか?

テントの外に出れば、太陽は静かに山の端に沈もうとしていた。ここに来たのは正解だった。いい一日だった。

夜、と言っても8時くらい。隣のテントで男2人が語り合っていて、うるさくて眠れない。早く寝ろとは言わないけど、他のテントはみんな静かなんだから、もうちょっと気を使ってくれよ...



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2009年09月21日

果てしなきトラバース〜奥秩父東部縦走(2)

2日目 雲取山荘〜飛龍山〜笠取山〜笠取小屋

090921雲取の夜明け

4:30、夜明け前の闇の中、ヘッドランプをつけて雲取山荘を発った。今日は行動時間11時間、長い1日が始まる。
雲取山山頂に着いたとき、まだ陽は出ていなかった。ご来光を待つ人々を横目で見ながら、先を急いだ。

090921トラバース すぐに樹林帯の道となる。急な坂を下り、広い尾根を行き、トラバースの道をゆく。そうこうしている間に、小雲取山の肩から陽が昇り、朝日が森に差し込んだ。
日が当たるなり、暑くなってきた。腕まくりをして歩く。

090921狼平 ひょっこり広場に出た。狼平だ。人の気配どころか風の音もない、チッチッと鳥の声だけが聞こえてくる。日本狼が出てきそうな雰囲気だ。

090921富士山

ずっと雲海が広がり地上の景色は全く見えない。雲の海に富士山が浮かぶ。空気はちょっとモヤがかかり、天気は下り坂。
日本一の富士を見ながらひたすらトラバルこの道は、まるでエベレスト街道そっくり(ウソ)。

090921石垣 今日は三条ダルミから将監峠までおよそ5時間半、ひたすら樹林帯のトラバース。道はピークは一つも踏まない。もう飽きてきた...
急な斜面につけられた道は、倒木がちょっとあることをのぞけばしっかり整備されている。ところどころ崩れないように石垣でかためてある。

090921橋 三ッ山から飛龍山までの崖のような斜面には、橋も多くかかる。人が渡っている写真を撮りたいが、単独行だし、三条ダルミからまったく人影はないし...

090921雲取山遠望 森の切れ目から雲取山が見えた。だいぶ遠くなったな〜。でもトラバリ道はまだまだ続く...

090921飛龍山分岐 飛龍山への分岐に到着。テントを張っている人がいた。3時間ぶりに人を見た。

090921飛龍山山頂 分岐に荷物を置いて藪っぽい道を飛龍山山頂へサブ。左右から石楠花がかぶさり、なんだか熊が出そうな道だ。音を立てるためにラジオを付ける。畳平で人が熊に襲われたニュースをやっていた...
たどりついた山頂はやっぱり森の中。

090921倒木 まだまだトラバリ道が続く。でかい木が引っこ抜けてひっくり返っている。いくつもゴルジュを橋でわたる。ひたすら歩く。足の豆が潰れる...。のんびり休む場所もない。

090921大文字草 花が咲いていた。大文字草かな。今回始めて枯れてない花を見た。この道を歩く人と同じくらい貴重だ。

090921将監峠

まわりが明るくなってきたと思ったら、森が終わって草原に出た。将監峠だ。広い、明るい、誰もいない。なんだかホッとする。

090921苔

将監峠から、森の広い道、石楠花の道、草原の道、そして苔の道。変化に富んだ登山道を楽しく歩く。

090921唐松尾山 石楠花に囲まれた唐松尾山山頂。へんな名前の山。

090921石楠花 なぜか石楠花に花芽がついてる。

090921笠取山1 さすがに歩き疲れてきたが、岩っぽい細い尾根を抜けて、1つ目の笠取山に着いた。もう先が見えた。ここまで来ると時々ハイカーとすれ違う。

090921笠取山2 すぐ先に2つ目の笠取山。誰もいない。だいぶ雲が降りてきて、主稜線はガスっている。冷たい風が吹き始めた。以前、同じ時期に来たとき、遠足並みに人でごった返していたのがうそのようだ。

090921笠取山3 疲れた足にダメ押しの笠取山の急斜面を転がるように下る。振り返って見ればまるでスキーのゲレンデみたいだ。

090921笠取小屋 14:05やっと笠取小屋到着。疲れた。去年、9時間で広河原から熊の平まで歩いたときより疲れた。やっぱり運動不足は良くない。
笠取小屋のサイト場は草地になっていて、テントの床がふかふかして気持ちいい。小屋は常連さんで賑やかだが、サイト場はテントが少なく静かだ。

今日もISLAYを飲みながら天気図をとる。どうも気圧の谷はそんなに深くないようだ。天気が崩れてもたいしたことないだろう。と考えていたら雨が降ってきた...



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2009年09月22日

うっかり遅出〜奥秩父東部縦走(3)

3日目 笠取小屋〜古礼山〜雁坂峠〜雁坂峠登山口

090922雁峠

3時半に起きたらあたりはガスに包まれていた。夜明けが近づいてもなかなか明るくならず、天気の回復を待って出発したのは5時半だった。
雁峠は笹原の開けた峠だが、今日はガスがかかり、薄暗くわびしい感じだ。

090922燕山 静寂とガスに覆われた主稜線の道を黙々と歩く。雨は降っていないが、足元の笹は濡れ、風が吹くと木からバラバラと水滴が落ちてくる。
冷た!

090922燕山の富士山 陽が昇るにつれガスが切れ、だんだんと景色が見えるようになってきた。左手には昨日と同じように富士山が見える。

090922笠取山の雲

振り返ると、風にあおられた雲が笠取山を越えようとしている。朝の低い太陽の光が木々の影を雲に映し、幻想的な景色だ。

090922古礼山 誰もいない古礼山山頂。ここからは富士山が見える。山頂手前の笹原にベンチがあって、そこからは西に連なる奥秩父の主稜線を見ることができる。

090922古礼山の苔

古礼山から登山道は北に向かう。ここまでは笹原の混じる明るい林だった。しかし、稜線の北面は今までとがらりと雰囲気を変えて、苔に覆われたしらびその密林となる。
道端の標柱?もびっしりと苔に覆われている。

090922古礼山の紅葉 ここは標高2000m弱だが、ちらほらと紅葉が始まっている。

090922水晶山 やっぱり誰もいない水晶山山頂。やたらベンチがおいてあるが、展望はない。

090922水晶山の苔

水晶山を越えると、苔はますます厚くなってゆく。場所によっては隙間なく苔に覆われた緑の地面に、登山道だけが黒い小川のように地肌を見せているところもある。

090922雁坂嶺

ちょっと登ると、テントを張ってのんびりしたくなるような明るい林になり、展望が開けてくる。正面には雁坂嶺、そしてその奥に甲武信ヶ岳が見える。
今日は甲武信ヶ岳まで行く...と思ったが、予定より行動が遅れている。朝、1時間遅く出たのを忘れてた!う〜ん、この時間だと終わりから2本目のバスに乗れない。終バスだと温泉に入れない...どうしよう。

090922雁坂峠 開放感あふれる笹原の雁坂峠。もちろん展望もすばらしい。日本三大峠だ...三大峠って?雁坂峠、針ノ木峠、三伏峠のことらしい。三大峠制覇!
結局、温泉を優先して、甲武信ヶ岳まで行かずここで下山することにした。時計をみれば、2時間で下れば10時半のバスに間に合いそうだ。ダッシュで下りだす。

090922徒渉 雁坂峠から下る道はだいたい歩きやすい道。だが、沢沿いだけは荒れていて、右岸が崩れ倒木が多い。沢が増水すれば道が変わってしまいそうだ。こんなナメ沢を渡ったりもする。
そんなこんなもダッシュで通過する。

090922林道 登山道が終わり林道終点に到着。しっかりとコンクリートで舗装され、路肩が固められた堅固な道路だ。こんなところになぜこんな永久道路が必要なんだろう?
ここもダッシュで進むが、コンクリートの硬さが膝に響いて歩きにくい。

090922雁坂トンネル 雁坂トンネル入り口。もう国道は近い。トンネルの後に奥秩父の主稜線が見える。あそこからここまで1時間半。でもここから国道に出るまでの15分が長かった...

090922笛吹きの湯 余裕の10:15に国道に到着。だが、バス停がないので、走ってきたバスに手を振ってとめて乗り込む。
着いたのは笛吹きの湯。源泉かけ流しのこじんまりとした湯だ。この温泉の露天風呂はぬるい!屋久島の湯泊温泉ほどではないが、入っていると外気が冷たくて、湯から出れなくなるくらいぬるい。露天風呂に入った後、内湯で体を温めて出る。でも下山後に温泉に入れて満足。



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