2010年08月13日

気弱に下山〜穂高(4)

8/9 涸沢〜横尾〜上高地バスターミナル〜沢渡

前回の続き)

100809涸沢の朝 昨夜は雨だった。稜線にガスが残る。天気予報は曇り時々雨。
今日はゴジラの背から北穂高岳に登る予定だったが、濡れた岩とこの天気を見て、気弱にも早々に下山することにした。ゴジラはまた今度。パノラマコースから下山したかったが、途中の雪渓がカッティングされていないとのことで、横尾谷から下る。

100809涸沢を後にする

涸沢直下の雪渓をおっかなびっくり下る。穂高よさらば〜、また来る日まで〜♪と歌ってみる。


100809屏風岩

下るにつれて屏風岩の威容が姿を表す。でかい。これはヘナチョコクライマーには厳しそうだな。で、なぜかここで仲間とギアナ高地のテーブルマウンテンの話をする。


100809花

涸沢から横尾への道には花がたくさん咲いている。なんの花だか知らないが、時間はたっぷりあるので、立ち止まりつつパチパチとる。しかし、ピントと被写体深度を自由に決められないコンデジには花の写真が一番難しい。


100809横尾 横尾到着。もう下界同然。人も多い。一時期、山は中高年に覆い尽くされていたが、ここを見る限り若い人もかなり多い。しかもオシャレである...。作業着を着てヘルメットを持ってザックを背負った、工事作業員のような場違いな男を上高地で見かけたら、それは私である...。

100809徳沢園 開放的で気持ちのよい徳沢園のキャンプ場。天気も上々...おかしいな、我々は天気が悪くて下山したはずなのに...

100809明神岳

上高地のシンボル、明神岳。しかし、登山道はない。ひょうたん池を経由して登ってみたいものだ。


100809河童橋 観光客が増えてきて、薄汚れた山ヤの肩身が狭くなる頃、河童橋到着。写真を1、2枚撮ってそのままバスターミナルに向かう。
バスターミナルにはちょうど沢渡行きのバスが停まっていた。慌てて上高地食堂でクリームチーズソフトを買って、バスに乗り込む。乗務員に、こぼさないで下さいね〜。と注意される。いい大人が恥ずかしい...

100809松本ICそばの温泉、瑞祥 下山後はもちろん温泉。松本ICそばのショッピングモール「なぎさライフサイト」にある「瑞祥松本館」(HP)へ。単純泉。大量のお湯を引いてきて源泉掛け流しにしているらしい。ジャグジーや寝湯などもあり○。

100809松本ICそばの豚さん食堂 そして、温泉のあとはもちろん食事。同じショッピングモール内にある「豚さん食堂」(HP)。国産豚肉とキャベツが山盛りの「本気のしょうが焼き定食」は圧巻。普通の人なら小サイズでいいと思う。もちろん国産豚肉は旨みが濃い。そして、トロトロに煮込んだ豚肉がたんまり入っていて、野菜を見つけるのが難しい、鰹ダシのきいた豚汁もお薦め。





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2011年07月20日

暑いぃっ!!〜薬師岳(1)

7/16 富山駅〜折立〜太郎平小屋〜薬師峠

早朝5時、富山駅でバスを下りる。意外にも外気はひんやりとしていた。駅前でザックに腰掛け、朝食のおにぎりをほお張り、折立行きのバスを待つ。バス停にはおしゃれな山ガールや、薄汚い山屋が集まっている。さすが海の日の連休だ。

6時10分、ほぼ満席のバスは折立へ向けて出発した。


110716太郎平への折立登山口 富山駅からおよそ2時間で折立到着。ここはもうすっごい山奥だ。有峰ダム建設の道路のおかげで、薬師岳はここから手軽に登れる。登山口で装備を整えていると、老若男女、登山者が次から次へと登ってゆく。
それにしても暑いな。朝の涼しさがウソのようだ。

110716太郎平への登山道の始めは樹林帯

登り始めは緑濃き樹林帯の急登。日差しは木の葉に遮られているが、風がなく空気が淀んでもわ〜っと蒸し暑い。耳元ではブーンと虫の羽音、そしてまわりは蝉の声、頭上高くでピーチク、パーチク鳥のさえずり、目の前には追い抜いても、追い抜いても絶えることのない団体さん...う〜っ、暑い。


110716太郎平への登山道1900mを越えると草原

1930mのベンチで樹林は終わる。広々とした尾根に草原が広がり、北アの主稜線も見えてくる。キスゲの花畑の向こうに明日歩く山々が見える。


110716太郎平へ続く林道のような道

う〜っ、暑いぞ〜。容赦ない日差しにジリジリと焼かれる。時おり吹く涼しい風にほんの一瞬救われる。


車が走れるんじゃないかと思うほどの広い登山道がずっと続いている。道の両脇の草原までかなり踏まれて、表土が流出してハゲハゲだ。ひどい荒れようで痛ましい。


110716登山道を歩きましょう 列をなして登山者が登って行く。しかし、場所によっては、ほとんどの登山者が道ではなく、歩きやすい道の脇の草原を踏んでゆく。道を歩きましょう。と、草原に寝転んでる人もいる...。
荒れた山にしか登らない人は、登山者(自分)が山を荒らしていることに気付かないのだろうか。

110716太郎平への登山道のチングルマ

花を見て心を和ませる。


110716太郎平小屋が見えた

道路のような道にいい加減うんざりしたころ、太郎平小屋が見えてきた。折立からちょうど3時間。ゆっくり登るつもりが、かなり早く着いてしまった。人が多いとなんとなく早足になる。


110716賑わう太郎平小屋 わいわいがやがや、太郎平小屋は大賑わい。早速、テントの受付をしてビールを買う。

110716薬師峠のキャンプ場へ

テント場は薬師峠にあり、小屋から縦走路を北に15分ほど行く。草原の中の木道を、正面に薬師岳を見ながら歩く。なかなか絶景。


110716薬師峠はテントがいっぱい

早いうちにサイト場に着いたので、なかなか良い場所にテントが張れた。黒部源流の山々を眺めながらビールを飲む。そうこうしているうちに次々と登山者がやって来て、テントを張っている。ついには場所がなくなって、斜めのところにまで...早く着いてよかった。

だが、まだ正午過ぎ、太陽は頭の真上にある。ガンガンに日が照りつけるテントの中は、日なたに駐車した車のようだ。暑くて入れない。しかたがないので、頭からタオルを被って外で日暮れを待つ。


110716薬師峠キャンプ場の水場 ここには冷たい水のでる、立派な水場があり、浄化槽つきの清潔なトイレもある。小屋から離れているが快適なサイト場だ。

(次回に続く)



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2011年07月24日

快晴の薬師岳山頂〜薬師岳(2)

7/17 薬師峠〜薬師岳〜スゴ乗越〜五色ヶ原

前回の続き)

今日は薬師岳を越え、五色ヶ原のキャンプ場まで行動予定12時間の長丁場。今回の山行の山場。

涼しいうちに距離を稼ごうと、2時に起きて3時半に出発するつもりが、目が覚めたらすでに2時半。しかし、急いでラーメンをかっ込み、テントをたたみ、なんとか3:35に出発することができた。


薬師峠からいきなり沢沿いの急登が始まる。ヘッドランプと月明かりを頼りに、沢に絡むわかりにくい道を登ってゆく。


110717夜明けの薬師平

沢が広くなり雪渓を越えると、そこは薬師平だ。広々とした湿原を夜明け前の冷たい風が吹き抜ける。雲ひとつない空をバックに、槍ヶ岳や黒部五郎岳のシルエットが見えている。今日も暑くなりそうだ。


110717夜明けの黒部源流の山々

薬師山荘あたりで日の出を見ようと思っていたが、薬師平の先で夜が明けてしまった。ザックを下ろして写真を撮っていると、太郎平から薬師岳を往復する人々が続々と登ってくる。


110717ロケーションのいい薬師岳山荘 薬師平からひと登りでザレの広い稜線に出る。ここには新築された薬師岳山荘が建っている。部屋にいながら黒部源流の山々を眺めることができる絶好のロケーションにある。

110717薬師岳東南稜

ザレの急斜面につけられたジグザグの道を登ったところが薬師岳の肩、東南稜分岐。東南稜は豪雪の中、愛知大学山岳部が遭難したことで知られている。主稜線とは明らかに方向が違い、尾根もずっと細くはっきりしている。迷いようがないように思えるが、ギリギリの状況では、尾根らしい尾根に入りたくなってしまうのかもしれない。


110717薬師岳山頂

6時、薬師如来の祠が建つ薬師岳(2926m)山頂到着。写真を撮りながらのんびり歩いていたので、予定より時間がかかってしまった。が、ここでものんびりと写真を撮る。すでに日差しは強く暑い。しかし、帽子を飛ばされるくらいの冷たい風が吹いていて、ほどよく冷やしてくれる。


110717薬師岳山頂からのパノラマ
(写真をクリックで拡大)

薬師岳は後立山から穂高に至る北アの主稜線から離れている。そのため、北アの山々を右から左へ、ずずずい〜っと見ることができる。槍穂、笠ヶ岳、双六、黒部五郎、水晶、その横に富士山、針ノ木、爺、鹿島槍、五竜、白馬鑓、稜線違えて、立山、剣...すばらしい。下界は雲海に覆われ見えないが、空には雲ひとつなく、快晴の山頂。


110717北薬師岳と立山、剣岳

十分休んだので、ザックを背負って、北薬師岳への縦走路に足を踏み入れる。たっぷりの雪を抱いた金作谷カールの向こうに北薬師岳、そして稜線は、はるか北の立山、剣岳とつながる。


110717北薬師岳への痩せた稜線 薬師岳と北薬師岳の間の稜線は細い岩稜。奥穂の馬ノ背のミニミニ版みたいなのもある。道は岩尾根の弱点をついて東側、西側と尾根を縫う。目印が見えないほどガスが濃いときには途惑うかもしれない。

yakushimitaira.jpg
(写真をクリックで拡大)

今回の山行の目的の一つは、黒部川対岸から薬師見平へのルートを調べること。薬師見平は赤牛岳の黒部川の山裾にある広大な湿原(らしい)。30年くらい前に道ができたが、すぐに廃道になり、薬師見平は黒部を愛する者の憧れの幻の湿原になっている。


だいぶモヤがかかっているが、台地上にキラリと池塘が輝く薬師見平を確認することができた。かつての道、高天ヶ原新道は高天ヶ原から山腹をトラバースして薬師見平に至る。う〜ん、藪のトラバースはしんどそうだ...学生のとき行っときゃ良かった。それより赤牛沢の大崩落を越すのが怖いな...。赤牛岳北西尾根を下るか...這松藪漕ぎは松脂でべたべたになるんだよな...。奥黒部ヒュッテからの踏み跡がかすかに残っているらしいので、それを使うか...。それか上ノ廊下から中ノタル沢左岸尾根の藪漕ぎかな。


次回に続く)



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2011年07月26日

灼熱の道を残雪の五色ヶ原へ〜薬師岳(3)

7/17 薬師峠〜薬師岳〜スゴ乗越〜五色ヶ原

前回の続き)

110717北薬師岳くだりの花畑

北薬師岳を越えるとこれまでの岩稜とはうって変わって、なだらかな尾根にお花畑が広がる。二重稜線の窪地には豊富な雪が残り、そのまわりにはチングルマやシナノキンバイが咲き乱れる。


110717間山池と北薬師岳

池塘にうつる北薬師岳を見ながら間岳で一休み。雲ひとつない夏空が広がる。暑くなってきた...


110717スゴ乗越小屋 間岳から越中沢岳の眺めがいい湿原を通ってスゴ乗越小屋に至る。歩き始めて5時間半、やっと今日の行程の半分まできた。まだまだ先は長い。
小屋の前に水場があって便利だ、が水がぬるい...。すぐそばにキャンプサイトもある。

110717越中沢岳へのガレ場の登り スゴ乗越から地獄だった。スゴ乗越からスゴの頭まで200mの急登。道には焼けるような日差しが照りつけ、風の通らぬ樹林は蒸し風呂のようだ。ちょっと登ってはパタパタと扇ぎ、オーバーヒートした体を冷ます。
そして、やっとスゴの頭についたと思ったら、今度は100m下った後に越中沢岳への300mへの登り。そしてそこはご覧のとおり影一つない急な白いガレの道...少しでも風が吹くと立ち止まって、風上に体を向け体全体でそよ風を堪能する。

110717越中沢岳から五色ヶ原方面

どんな道でも歩いていればじきに頂上に着く。体を冷まし冷まし、かなりの時間をかけて越中沢岳山頂に到着。今日の山場は終了。一安心でたっぷり20分休む。越中沢岳から越中沢岳乗越までは、なだらかな広い草原とはい松の尾根。いや〜スキーをしたら気持良さそうだ〜。


休んでいたら怪しい雲が山にかかり始めた。日が陰るのはありがたいが、夕立は勘弁願いたい。先を急ごう。草原の尾根を駆け下る。


110717五色ヶ原山荘が見えてきた

最後の鳶山の登りは、雲があってもなお暑く、また歩き続けた足には予想外にきつかった。でも頂上を越えると木道が続き、広大な台地に雪渓とお花畑が広がる。五色ヶ原だ。ガスの切れ間から五色ヶ原山荘が見えた。ゴールはもうすぐだ。


110717五色ヶ原のサイト場

3時15分、やっとのことで五色ヶ原山荘到着。薬師峠から11時間45分。長かった...もう少し早く着くかと思ったが、完全に暑さにやられた。ウエストベルトのあたる腰骨の部分が汗疹とかぶれで真っ赤になっている。ああしんど。


山荘からキャンプ場へ10分ほど下る。キャンプ場の手前で大きな雪渓を横切る。昨日と違ってサイト場は涼しいぞ!と思ったが、いざテントを張ると、雪渓から冷蔵庫の冷気のような白い風が吹き付けてきてえらい寒い。テントの中が結露するほどだ。まあ、しょうがない。何はともあれ、気象通報を取りながら、残雪で冷やしたビールでひとり乾杯だ。


キャンプ場にはトイレと水場がある。でも水場には「沢水なので煮沸すること」と書いてある。そのまま飲んじゃったけど。


(次回に続く)



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2011年07月30日

朝陽に映える五色ヶ原〜薬師岳(4)

7/18 五色ヶ原〜龍王岳〜一ノ越〜室堂

前回の続き)

110718夜明けの五色ヶ原キャンプ場

4時20分、五色ヶ原のサイト場を後にする。雪渓を吹き抜ける風は冷たく、ゴア雨を羽織る。昨日の朝は雲ひとつない青空だったが、今日は空一面、絹雲に覆われ、見事な朝焼けとなっている。九州に接近している超大型の台風の影響だろう。先を急ごう。


110718五色ヶ原山荘の手前で日が昇る

五色ヶ原山荘のあたりで日の出を見ようと思っていたが、その手前で日が出てきてしまった。あわててザックを木道に下ろしデジイチを取り出して、朝日に浮かび上がる花畑の写真を撮る。


110718鳶岳のモルゲンロード

鳶岳もモルゲンロードに染まる。


110718ザラ峠 五色ヶ原の台地の縁にやってくると、崖のような急な下りとなってザラ峠に至る。1584年12月、越中の戦国武将、佐々成政は家康に救援を求め、信濃に入るために雪深いこのザラ峠を越えたと言われる。こんな北アの山深い峠、それも世界有数の豪雪地帯、東は黒部川の大峡谷、ここを越えたとはにわかには信じがたい。本当だとすれば恐るべし。
また、小説「劔岳」では主人公の測量士・柴田が立山温泉から雪の残るザラ峠に上がり、遭難しかけている。なかなか厳しいところだ。

110718獅子岳の急登から五色ヶ原

ザラ峠からは獅子岳へ400m弱の登り返し。かなりの急登で、途中、岩に固定されたハシゴなどもでてくる。でもまだ朝なので元気に登る。振り向けば五色ヶ原の台地が一望できる。それにしてもここはなんてブヨが多いんだ。つねに4、5匹、頭の周りをブンブン飛びまわっている。


110718五色ヶ原のパノラマ
(写真クリックで拡大)

登り切れば、広がる展望に、薬師岳から今日ここに至るまでの道のりをすべてたどる事ができる。


110718獅子岳山頂から龍王岳、雄山

黒部側につけられた岩と花の混じるルートをたどり、獅子岳山頂に到着。山頂から今日これからのルートを確認する。龍王岳へ黒部側へ落ち込む雪渓をいくつか横切る。一ノ越からは黒部ダムへ下るつもりだが、一ノ越から東一ノ越へのトラバースルート上にも急な雪渓が何ヶ所も残っている。どうしよう...


110718鬼岳の雪渓

雪渓は傾斜があって部分的に硬い。しかし、しっかりとステップがつけられていた。


110718鬼岳の雪渓を渡りきる 最後の雪渓を渡りきったところでルートが不明瞭、と言うかマークは一応あるのだが、一抱えもある浮石がゴロゴロしている、雪渓が消えたばかりのガレを登らせられる。どっこらしょ、と本当の道に出ると、落石注意の標識が。

次回に続く)


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