2008年04月29日

疲労につき日程変更〜ネパール・Island Peak(11)

11日目 LOBUCHE〜DINGBOCHE (→map)

夜中に数回起きてトイレに行くのはもう日課になった。夜起きるのは面倒だがいいこともある。それは最高の星空を眺めることができることだ。ここは標高5000m近く、星空は明らかに標高4000m以下とは違う。星がたくさん見えるのは当然だが、白鳥座の北アメリカ星雲やいて座のM8のように肉眼では見にくいものも、ぱっと見て瞬間的に分かる。さらに月が出ていても天の川が見えるのだ。

080429朝食 今日はチュクンまで行く予定だったが、みんなかなりお疲れなのでディンボチェまでで行動をきりあげ、午後はゆっくり休むこととなった。
みんな食欲もなく、ここ数日はコックさんに朝食におかゆをリクエストしている。おかゆには全く味がないので、おしんこや、主婦の鑑Sさんが持参した梅干を入れて食べている。

080429Dughla峠

メンバーの調子とはうらはらに今日も天気がよい。展望のTuglha Passで一休みする。ここには人の背丈ほどのケルンが林立している。これはエベレストで亡くなったシェルパ達の墓標だ。

080429Dughlaパノラマ

Tuglha Passからは南西方向にAma Dablam(6814m)からTawoche(6542m),Cholatse(6440m),Arakamtse(6423m)などが眺められる。

080429ドゥクラ峠を下る 来るときは息が切れて辛かったTugla峠の急登を下る。下るのはなんてことはない。しかし、よろけて踏ん張ったりすれば、たちまち息が上がるので慎重に下る。

080429沢 Tuglhaの先で水量の多い沢を渡る。氷河から融けだした水は白くにごっている。

080429AmaDabulam

谷沿いの道をAma Dablamを正面に見てディンボチェへ下っていく。どうだこの景色!歩いているだけで(下痢を忘れて)幸せな気分になってくる。

080429IslanPeak

ストゥーパの建つ尾根を越えるとディンボチェの街が見える。同時に谷の奥にIsland Peakも見えてくる。

080429lunch お昼にはロッジに着いて昼食をとる。野沢菜みたいなものが入った饅頭がでた。ほんとに今回のコック長は器用だ。

080429AmaDabulam5 食事のあとはみんなと無駄話や、洗濯をしてのんびり過ごした。街の洗濯場で靴下を洗ってみた。ごしごしやってもきれいにならない。あきらめてすすいだが、いくらすすいでも水が黒い。あきらめ途中でやめた。恐るべし、5日間の汚れ+LOBUCHEの砂ぼこり。
ふとアマダブラムを見上げると、側壁に「5」の文字が見える。「アマダブラム5」と勝手に命名。






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2008年04月30日

天上のリゾートCHUKHUNG〜ネパール・IslandPeak(12)

12日目 DINGBOCHE(ディンボチェ)〜CHUKHUNG(チュクン、4743m) (→map)

080430アマダブラムとトイレ

昨日、ロブチェ(LOBUCHE、4930m)からディンボチェ(DINGBOCHE、4350m)まで下ってきたが、この600mの高度差を身をもって感じた。体は軽くなったような気がするし、食欲も回復して朝食も完食した。高所に来てひどくなっていた肩こりも楽になった。寝ているときに肩が痛くて枕の位置を何回も変えたが、昨晩は気にならなかった。しかし、複式呼吸のやりすぎで腹筋と背筋が筋肉痛。
そして相変らずトイレとは友達だ...トイレのロケーションは最高だが...

080430旗雲 今日はチュクン(CHUKHUNG)まで3時間の行程。エベレスト街道と別れてアイランド・ピークへの道に入ると、道が今までほど踏まれていないのがわかる。道に落ちているゾッキョの糞もだいぶ少ない。
ヌプツェ(Nuptse)の山頂から雲がたなびく。ここは穏やかだが、7000mの稜線は強風が吹き荒れているようだ。

080430小さい花 潅木の生えた荒地やモレーンの積み重なる場所が多く、花の種類は少ない。でも小さな小さな花が地面にまかれたようにポツポツと咲いている。

080430放牧地の小川 放牧地にやってきた。絨毯のように緑の草が大地を覆い、いくすじもの小川が流れている。

080430IslandPeak チュクンへはずっと開けた沢沿いを行く。正面には遮るものなくIsland Peakが見え、だんだん大きくなってゆく。我々の期待もどんどん大きくなってゆく。

080430ヤクの放牧 ガサガサっと潅木の茂みにこんもりとした茶色い影が動く。熊か?と思ったがそんなことはない。放牧されているヤクだった。

080430アマダブラム

進むにつれて常に右手に見えていたアマダブラムを後に見るようになった。見る角度によって山の印象が大きく変わる。

080430ゾッキョ

両側には5000〜6000mの山が並ぶ。左手にはトレッキングピークのChukhung Ri(5550m)が見えてくる。右手にはゾッキョの向こうに見事なヒマラヤひだを持つ真っ白な雪壁の稜線が見える。この稜線の山は6000mを超えるが名前はない。

080430チュクンの小川

モレーンの礫を河原にして、氷河の濁った融雪水が流れをつくる。もうチュクン(Chukhung、4743m)は近い。

080430チュクン

正午にチュクンの集落に到着した。ここはもともと放牧のための集落らしいが、今はロッジが数件建っている。ここのロケーションは最高だ。チュクンは開けた明るい場所だが、ぐるりと高峰に囲まれている。後ろにはヌプツェからローツェに続く巨大な山稜、ヒマラヤひだの美しい名前のない6000mを超える山々、そしてアイランド・ピーク。ロッジも清潔で快適だ。まさに天上のリゾート。ここを目的としてトレッキングをしてもいい。

080430牛丼 お昼は牛丼、ではなくバッファロー丼。バッファローとは水牛らしい。ネパールはヒンドゥー教の国なので牛は食べられない。水牛は牛ではないのか...でもうまいからなんでもいい。

080430チュクンのサイト

テント場のロケーションも最高。天気がよく時間はたっぷりあるので、昨日洗濯して乾かなかった靴下(昨日は夕方から曇っていた)とシュラフを干した。ひどく乾燥した空気のために靴下はすぐ乾いたが、ほこりだらけになった。ここもすごいほこりだ。
異常に乾燥しているため、指の皮膚が縮み爪と指が徐々にはがれてきて、爪の先の白い部分の面積が増えていく。痛い。

080430チュクンの小屋 ロッジの雰囲気は穂高かどこかの小屋のようだ。でも背景の山々は遥かに高く神々しい。

080430夕方ヘリ 日が沈もうとする頃、爆音を立ててヘリがやってきた。高山病の登山者を街まで下ろすとのことだ。ロッジでくつろいでいた大勢のトレッカー(=暇人)は皆外に出て飛び去るまでヘリをずっと見ていた。

080430夕暮れ

無名峰の雪壁が茜色に染まる。今日もまた、楽しく感動にあふれた一日が終わろうとしている。



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2008年05月01日

Island Peakベースキャンプ〜ネパール・Island Peak(13)

13日目 チュクン(CHUKHUNG)〜アイランド・ピークBC(Island Peak BC、5100m) (→map)

昨晩は今までで最高の星空を見た。明け方、東の山の稜線が青白くピカリと光り、それはみるみるうちに上に伸びて行った。何かと思えば、鎌のように細い月だった。

080501朝 ついに、と言うかやっと5月になった。

今日はIsland Peak BC(ベース・キャンプ)に入る。BCの標高は5000mを超え、これから5000m超で寝泊りするかと思うとちょっと緊張する。今までの経験からすると確実に頭が痛くなる高度だ。

080501ロッジ ベースキャンプまでは3時間ほどの道のりなので、朝はのんびりと8時出発。
ロッジの周りをうろうろする。窓には登山隊や旅行会社のステッカーが所狭しと貼られている。

080501アイランドピークへの道 目の前には独立峰アイランド・ピークの頂、そして、モレーンの荒野にぽつんとアイランド・ピークを示す道標。間違えようがない。

080501無名峰

天気はよくお腹の調子も久しぶりによい。快適だ。でもちょっとした登りでも息苦しい。さすが5000m近いだけのことはある。ヒマラヤひだを持つ6000mの無名峰もだいぶ近づいてきた。

080501アイランドピークBCへ ただひたすらアイランド・ピークを目指して進む。

080501イムジャ川

BCまでの道は6000m峰にはさまれた、氷河がつくった広い河原に沿ってすすむ。上高地を倍くらいにした感じだ。そこを多くの人が列をなして歩いている。BCには100パーティ以上入るとの噂もある。

080501河原 梓川から仰ぎ見る明神岳みたいだ...

080501ヌプツェ

風はやや強く、ヌプツェ(Nuptse,7864m)からは雲がたなびいている。おとといくらいから風が出てきて夕方にはガスが上がってくるようになった。この好天続きの状況も変わるのだろうか。ヌプツェの横に控えるIアイランド・ピークも大きくなってきた。近づくにつれてその形も変わってくる。

080501アイランドピークBCに向かうゾッキョの列

人が列をなして進めば、その荷物を運ぶゾッキョも列をなして進む。もうBCはすぐそこだが、ここでランチとした。いつもはランチをコックさんが作ってくれるが、今日はお弁当。なぜならBCから水場までは3時間もかかり、水が貴重だからだ。

この辺りの山は巨大な雪壁を持つものが多い。景色を眺めながらおにぎりとゆで卵、そしてデザートのりんごを頬張る。

080501IslandPeakBC 12時半にはBCに到着。100パーティはいないような気がするが、多くのパーティがいてテントを張る場所を探すのに苦労する。風が強く寒い、空気も薄い。そして何よりもゴミと糞だらけだ。紙くずからお菓子のビニール袋までいたるところにゴミが落ちている。動物だか人間だかわからない糞が岩陰にボトボト落ちている。イギリスの登山隊たちはシェルパにモーニング・ティーの習慣を教えたが、ゴミを持って帰るという習慣は教えなかったようだ。

080501砂塵嵐 午後には風がますます強くなり、舞い上がった砂ぼこりで山がかすんで見える。茶色い霧がかかったようだ。隙間という隙間に石英の細かい硬い砂ぼこりが入り込むためにうかつにカメラも取り出せない。

080501アイランドピークBC

砂ぼこりが激しく舞うなか、シェルパたちが今日も絶好のロケーションにテントを張ってくれた。しかし、すでにテント床には茶色く砂ぼこりが積もっている...。夕食も食事もほこりだらけのダイニングテントで食べた。空気の乾燥もひどいためのどが痛い。テルモス(魔法瓶)に砂糖を溶かした湯を作り、夜中に目が覚めたときに飲むようにした。

夜半には風はおさまったが、かわりにサラサラと雪がテントをたたいていた。



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2008年05月02日

アタック・キャンプへ〜ネパール・Island Peak(14)

14日目 アイランド・ピークBC〜 アタックキャンプ(C1 5500m) (→map)

080502ベースキャンプ

昨晩は12時過ぎに隣のドイツ隊が大騒ぎしていてうるさかった。彼らはこのBCから直接ピークを往復するために真夜中に出発したのだ。もうちょっと気遣って欲しいものだ。
昨夜は雪も降っていたが、今朝はいい天気。我々は今日は2時間くらい歩いてアタックキャンプC1に上がるだけなので昼前に出発する予定だ。

080502氷壁 BCから東に見える氷壁は迫力満点の壁だ。時折、雪崩れの音も聞こえる。しかし、この尾根のピークには名前がない。
出発までにギアの確認と荷物の仕分けをする。C1までゾッキョではなく人が荷物を運ぶので、必要最低限のものしか持って行けない。今晩はテントもアタック用の小さなテントになる。まあ、C1は標高5500mであまり寝ることもないだろうからそんなに気にならないだろう。

080502出発 準備も整い昼前に出発。モレーンのガレた斜面を一歩一歩登って行く。ちょっと登っただけで息が弾む。さすがに5000mを超えていると息苦しい。ゆっくり登り、そしてちょっと立ち止まって息を整え、時々 Power Breathe式呼吸をする。ひたすらその繰り返しだ。

080502キャンプ1

黙々と歩いていたら13時にC1に着いた。ゆるく広いゴーロの斜面に段々畑のように整地されたサイト場があり、そこに既にテントが張られていた。1つのドーム型テントに3人。ちょっと斜めだ。おまけに背中がごつごつしている。まあ、こんなもんだろう。
やることがない。暇だ。でも高度に慣れるために寝てはいけない。雪が降ってきたので散歩にも行けない。外ではグウグウと雷鳥が鳴いている。なんとなく無駄話をしているうちに夕食の時間になった。辛いネパールのインスタントラーメンを食べた。この高度でも食欲がある。明日の午前3時の出発に備えて6時ごろにさっさと寝る。



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2008年05月03日

そして頂へ〜ネパール・Island Peak(15)

15日目 C1〜アイランド・ピーク山頂(6185m)〜C1〜BC (→map)

080503C1出発 2時に起きた。思いのほかよく眠れた。ちょっと頭が重いが高度順化はうまくいったようだ。安心した。しかし、お腹には相変らず悪魔が住んでいる。えらい不安だ。昨晩、下痢止めを飲み、今朝また最終兵器の強力下痢止めを飲んでとりあえず小康状態を保っている。
インスタントラーメンで腹ごしらえをし身支度を整え、午前3時、暗闇の中、我々はIsland Peakの山頂を目指してアタックを開始した。

080503夜明け前 夜が明けるまではヘッドランプの明かりをたよりにひたすら登る。いつもながらアタックの日の出前は高所登山で一番つらい。行動時間の制約でペースは速い、自分がどんなところを歩いているかよく分からない、どんどん寒くなってゆく。そして胸がつぶされるように呼吸が苦しい。
ずっと急な岩の斜面を登ってゆく。ときには短いが3級程度の岩場もある。切れている場所もあるようだが暗くて分からない。先行者のヘッドランプの明かりは、見上げるような場所に列をなして見える。

080503懸垂氷河

尾根が細くなり視界が開ける。前方に頂上直下から流れ出る、巨大な滝のような懸垂氷河が現れた。

080503岩のリッジ

空が白んでくるころ、岩尾根を登りきって細い岩のリッジにでる。ここは両側がすっぱりと切れ落ちているので、アンザイレンして渡ってゆく。
渡りきった先で懸垂氷河の末端に出て、いよいよアイゼンを履きピッケルを持って雪山が始まる。

080503夜明け

アンザイレンしたまま懸垂氷河の急斜面を登っていく。メンバーは疲労の色が濃く引っ張られるように歩いているが、シェルパは急かすことなく我々のペースに合わせてくれる。ここはいくつものクレバスが大きな口をあけている。彼は一つ一つ迂回して我々を安全なコースに導いてくれる。
気温はさほど低くはないが、血行が悪く指先が冷たい。指を握って温めたりマッサージをする。ふと振り返るとAma Dablamの山頂が朝日に輝いていた。

080503休憩 主稜線への氷壁の手前の氷河の傾斜が緩んだところで、腰を落ち着けて休憩する。凍らないようにジャケットのポケットに入れておいたバーム入りの水を飲み、行動食の黒砂糖をかじる。日も当たってきて暖かくなってきた。指先の冷たいのもすっかり直り、がぜん元気が出てきた。

080503アイランドピーク氷壁

主稜線直下の氷壁は3P、傾斜は60度以上ありそうだ。氷はペニテント状(上に向かって発達している氷、ゴジラの背中のような氷が林立する)に発達している。既にフィックスロープが張られているので、これにユマールをセットして登ってゆく。それにしても先行隊はえらい苦労しているようだ。大丈夫か?

080503Sさん 取り付いてみると、腰から胸くらいの段差の氷の階段を登ってゆく感じだ。場所によっては青氷になっていてアイゼンが刺さらないが、氷の表面はぼこぼこしているので、フロントポイントやピックを引っ掛ける場所はある。一通りのアイゼン、ピッケルワークができれば、フィックスロープもあるので問題なく登れる。なんかだんだん楽しくなってきた。
見上げると、アイスもやっているSさんが危なげなく登ってゆくのが見える。もう少しで稜線にたどり着きそうだ。

080503Wさん 下を見るとアイゼンに不慣れなWさんが難儀していた...
それにしてもだいぶ登ってきたな。なぜか登れば登るほど呼吸も楽になってきていつもの調子がでてきた。

080503アイランドピーク直下の雪稜

氷壁を登りきると、真っ直ぐに細い雪稜が続いていた。ついさっきまで晴れていたのに、もうガスに覆われて景色は見えない。しかし、その雪稜の頂点に目指すIsland Peakの頂上が見えている。もう一歩一歩真っ直ぐ進むだけだ。フィックスロープにカラビナをかける。アイゼンが雪面に刺さり、サクッ、サクッと心地よい音をたてる。時々うつむいて立ち止まるSさんを励ましながら、憧れの頂に向かって歩いてゆく。

080503頂上 午前10時、Island Peak登頂。頂上は立っていると危ないくらい狭く、傾斜がある。フィックスロープを固定するスノーバーにセルフビレイをとり腰を下ろす。C1から5人全員登頂。それで頂上は満席だ。落ち着いてあたりを見回す。ガスのため視界はほとんどないが、ガスの切れ間からローツェ南壁が見えた。とうとう登った。感激ではなく静かにそう思った。
次から次へと登山者が登ってくる。狭いピークではのんびりすることもできず、さっさと下山を開始する。

細い雪稜を蟻の行列のように登ってくる登山者とすれ違いながら下山するために、下山は登り以上の時間がかかる。天気は急速に悪化したたきつけるような吹雪になった。
氷壁の下りはフィックスロープを懸垂下降する。支点が不安だが大丈夫だと言うのでしかたがないからやる。私は下降器を持ってないので、管つきビナにハーフマストを作って下りる。標高6000mで簡単ながらもちゃんとロープワークができる自分に感動する。が、フィックスロープは半径が3倍くらいになるほど毛羽立っている上、自重で強力なテンションがかかっている。おまけにハーフマストは滑りがめちゃめちゃ悪い。なんとか一定の制動をかけようとするが、ガクン、ガクンと滑ったり止まったり。そのたびにハーネスで腹が締め付けられて衝撃が走る。そして、ついに悪魔が目覚めた...下痢止めが切れたのか、腹が急にギュルギュルいいだした。衝撃が来るたびにもれそうになる。ううぅぅ。なんとか降りられたが、息も絶え絶え、言葉も発することができない。

080503下山 アンザイレンして氷河を下る。腹が苦しい。前のめりになってこらえながらただ歩く。ううぅぅ。岩のリッジでサポートシェルパがお茶とお弁当を持ってきて待っていてくれたが手をつけることもできない。吹雪に打たれうずくまって休憩する。頭や背中に雪が積もってゆく...このあたりは傾斜が急なので天然トイレもできない。さらに下山路は雪が積もり岩場が滑る。そのたびにお腹に緊張が走る。
この苦しみから解放されたのはC1に到着してからだった。C1で少し休み、そのままBCまで一気に下った。BCではメンバーとそしてガイドさん、サポートしてくれた、いや、登らせてくれたシェルパたちと握手をして登頂を祝った。



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