2012年10月30日

前穂北尾根、やったー!〜前穂北尾根(2)

9/22 涸沢小屋〜5・6のコル〜前穂北尾根〜前穂高岳〜奥穂高岳〜穂高岳山荘

前回の続き)

120921北穂前尾根・五六ノコルへ

すっかり夜が明けるのが遅くなった。まだ星の瞬く5時半、涸沢を出発する。今日は穂高を代表するクラッシックルート、前穂北尾根に5・6のコルから取り付き前穂、奥穂と抜ける。北尾根は槍や奥穂に登ったとき、あのギザギザ稜線を見ていつかは登りたいと思っていた。ゴジラの背よりゴジラっぽいぜ、と思っていた。さて、夏は雪渓をつめてコルに上がるようだが、もう雪渓は小さくなっていて、登山道のような踏み跡がある左のガレ場をつめた。


120921北穂前尾根・五六ノコルで身支度

5・6のコルに到着したころに日が昇り、岩をオレンジ色に染めている。涸沢では「秋なのに暖かいね〜」なんて言っていたが、コルでは冷たく強い風に吹かれ、皆、寒い寒いを連呼する。ギアを身につけると同時に、防寒にゴア天も装着。


120921北穂前尾根・五峰の登りから

5峰の登りはめちゃくちゃ寒いんだけど、穂高の眺めはよく、紅葉もぼちぼち、天気もまずまずでルンルン気分。


120921北穂前尾根・五峰頂上目前

まもなく5峰のピーク。ルートは岩っぽい一般登山道程度の難易度。ただ浮石は多い。うしろの6峰?(それとも半分隠れている7峰か?)が傾いているように見えるのが面白い。


120921北穂前尾根・五峰頂上から槍ヶ岳

5峰のピークからの眺め。槍ヶ岳が見えてきた。風は相変わらず強いが、陽が高くなるにつれて暖かくなってきた。太陽の光は偉大だ。


120921北穂前尾根・五峰から四峰

5峰から4峰を眺める。5峰と雰囲気ががらりと変わりだんだん岩々してくる。と言ってもクライミングではなく、もろい岩尾根。それがかえって嫌だったりする...

4峰はいくつかルートがあるらしい。我々は最初に左に回りこみ少々トラバースして、岩が崩れたようになっている凹地を上がって、斜め上に上がるバンドに沿って戻るようにしてピークにまわりこんだ。難しくはないが、足元のガレががぐずぐずと崩れていやらしい。


120921北穂前尾根・四峰頂上直下

4峰のピーク直下。ピークに近づくと岩がしっかりして歩き易くなる。とは言え、足を滑らせればはるか谷底まで真っ逆さま。


120921北穂前尾根・四峰頂上から三峰

4峰ピークから3峰。ここまでの岩屑の尾根と違って、ピークまで垂直な小岩壁がいくつも連なっている。いよいよ核心部。


120921北穂前尾根・三峰取りつきから奥穂

4峰から3・4のコルへはまた登山道のようになってちょっと拍子抜けするが、目の前の3峰を見て気を引き締める。念のためクライミングシューズを履き、行動食を食べて取り付く(でも私はそのトップを見ているだけ...)。コルから10mくらい登るとビレーポイントがあり、ここからザイルを出す。最初は壁にへばりつきながら左へトラバース。ちょっとした凹角で上に向かって登り始める。登りきったところにビレーポイントがあるが、そこから一段上がったところにザックが置けるくらいのテラスがあって一休み。奥穂高がかっこい〜!


120921北穂前尾根・三峰クラック下

テラスからフリーで一段上がり、大きなクラック(チムニー?)の下に出た。ここからまたザイルを出す。急に山が厚い雲におおわれだしたのが気になる。先を急ごう。


120921北穂前尾根・三峰凹角

順番にクラックに突入。なんか岩が崩れて落ちてきそうだけど、斜度は緩く、ホールドも豊富でサクサク登る。


120921北穂前尾根・三峰鹿窓?

ゴルジュのようなクラックの途中に窓が開いていた。窓を通して奥又白池が見える。絶景。この後がクラック本番で垂直に10mほど登る。グレードは「難しくないがちゃんとした岩登り」程度で、このルートで唯一の楽しい岩登りだ。


120921北穂前尾根・ザイルの面倒を見るトップ

ザイルの面倒を見るトップ。ご苦労さまです。常念とのツーショット。


120921北穂前尾根・3峰頂上直下

3峰ピーク直下。だいぶ高いところまで上がってきたぞ〜。4峰から3・4のコルに下るルートが登山道のように見える。


120921北穂前尾根・前穂高岳山頂

そして2峰のピークで前穂の山頂の登山者の姿が見えてきた。


120921北穂前尾根・2峰の懸垂

2峰のピークからコルへは短い懸垂で下りる。クライムダウンする人もいるらしいが、私は銃を突きつけられない限りやりたくない。前穂山頂へ北尾根最後の登りに取りつき、後を振り返ると、後続パーティが懸垂のセッティングをしていた。彼らも私と同じ考えらしい。


120921北穂前尾根・前穂高岳山頂

やった〜!、前穂山頂到着。山頂直前にクライミングシューズが崩壊して、ぱっくり口を開けるトラブルがあったが、無事に北尾根を登りきった。一昨年に行った、そして明日行く予定の西穂〜奥穂の稜線が目の前にデーンと現れる。


120921北穂前尾根・前穂高岳山頂、お疲れさま

仲間も次々と山頂到着。みんなニコニコしている。お疲れさまでした!無事に登れたのもみんなのおかげ。


次回に続く)





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2012年11月01日

奥穂高岳山頂からまた...〜前穂北尾根(3)

9/22 涸沢小屋〜5・6のコル〜前穂北尾根〜前穂高岳〜奥穂高岳〜穂高岳山荘

前回の続き)

120921北穂前尾根・前穂山頂から北尾根

前穂高岳山頂から見た北尾根の全景。一番手前のピョコは2峰と3峰。チョークでこすったように白く見えるところが2峰の懸垂ポイント。その奥に4峰、5峰と続く。


120921北穂前尾根・紀美子平へ下る

賑わう前穂高岳山頂で自分へのご褒美にキウイを食べ、たっぷり30分休む。今日はもう穂高岳山荘までのルンルンハイキングのみ。さっきまでの緊張感もなく、だらだらとおしゃべりをしながら急なガレ場を紀美子平に下る。目の前には広い岳沢のカール。スキーで滑りたいな〜。


120921北穂前尾根・紀美子平はたくさんの人

紀美子平は丹沢なみの大混雑。9月の後半と言えば下手すれば雪にも降られかねない時期だが、こんなに多くの人で賑わっているとは驚きだ。


120921北穂前尾根・奥穂高岳を目指す

目の前には奥穂高岳が大きくそびえる、天気も回復してきて空がきれいだ。しかし...なぜこんなに下ったのだ?前穂高岳から奥穂高岳は吊尾根になっているので、尾根沿いに行けばよかったのに...。


120921北穂前尾根・前穂北尾根から涸沢のパノラマ
写真クリックで拡大

吊尾根最低鞍部付近からの前穂北尾根。右端の山頂が前穂高岳。すぐ左が2峰と3峰。小さな壁がいくつもあるのが見てとれる。次が4峰。尖っているが3峰と比べると岩屑の山。そしてこんもりした5峰。その先のコルが5・6のコル。今日は涸沢からこのコルへ上がった。こうして見ると各ピークはそれぞれ個性的で全く違う。


120921北穂前尾根・前穂高岳を振り返る

振り返れば前穂、そしてその先に続く明神岳。上高地から見上げる姿とはまったく違う鋭い稜線。あそこにもいつか行ってみたいな。


120921北穂前尾根・西穂への稜線

奥穂高岳山頂到着。南の稜線に見えるは海坊主のようなジャンダルム。明日はここを通って西穂経由で上高地に下りる予定。個人的にはこの稜線はあんまり面白く思わないが、涸沢から林道経由で上高地に下りるよりは100倍いい。


120921北穂前尾根・奥穂高岳山頂

なぜかみんな山頂の一番高いところに上がって写真を撮りたがる。と、...うん?このお腹の感触は...。なぜか急にお腹の調子が悪くなってきた。前回、奥穂山頂に立ったときもお腹がおかしくて、トイレを求めて穂高岳山荘まで走った。条件反射か?高いところに上がっている仲間をおいて、また奥穂高岳山頂から小屋をめがけて突っ走る。


120921北穂前尾根・穂高岳山荘を見下ろす

ほうっ、あっという間に小屋を見下ろす急斜面まで来たぞ。槍ヶ岳もよく見えているな〜なんてゆっくりしている暇はない。前回はここのはしご場が大渋滞して塗炭の苦しみを味わった。下をみればご年配の団体がノロノロとはしごに取り付こうとしているではないか!転げ落ちるようにはしごを下り始める。


120921北穂前尾根・穂高岳山荘から前穂北尾根

ものすごい形相ではしごを滑り降りてくる私に恐れをなしたのか、ご年配団体が道をゆずってくれて、おかげで無事に小屋につくことができた。ゆっくり用を足した後で改めて景色を眺めれば、ここからも北尾根がよく見える。しかもいつもいっしょに見えてしまう2峰と3峰がしっかり分かれて見える。5・6のコルに詰める沢(残雪のある沢)が、俺はどこを登ったんだ?と思えるほど急に見える。


120921北穂前尾根・穂高岳山荘 本日の行動終了。あとやることはただ一つ。夕食の前に小屋の前で宴会。

120921北穂前尾根・穂高岳山荘夕食小屋の夕食は標準的。連休でもない週末なのに小屋は大混雑で、食事は5回入れ替え。しかも寝る場所は1畳に2人で、人の熱気で布団をかけなくても汗をかくぐらい暑い。奴隷船状態。あまりの暑さによく眠れなかった...。

次回に続く)



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2012年11月02日

あぁ〜、上高地は今日も雨だあった〜、〜前穂北尾根(4)

9/23 穂高岳山荘〜涸沢〜上高地〜沢渡

前回の続き)

120923北穂前尾根・穂高岳山荘はみぞれ

西穂経由で上高地に下る...つもりが、外に出てみればみぞれ混じりの雨。強風で雨具がバタバタと音を立てる。軒下に雪も積もっている。もちろん西穂なんてとんでもない、涸沢経由で下山となる。明るくなるまで小屋で「岳」を読みながら待機。しかし、この漫画は登山教育上良くないな〜、リポビタンDのCMみたいだ。


120923北穂前尾根・紅葉に水玉

横殴りの雨にカメラが濡れるのを恐れてカメラをしまう。ザイテンクラードを涸沢めがけて駆け下る。カールの底が見えてきたころ、やっと風が弱まりカメラを出して写真を撮り始めた。今日は雪が降るほど寒かったが、そのせいか紅葉が昨日より進んでいるように思える。


120923北穂前尾根・見晴らし岩

やっとガスをぬけ、見晴岩で涸沢を見晴らす。


120923北穂前尾根・涸沢のナナカマド

キョロキョロあたりを見回しながら下りる。あった!紅葉したナナカマド。全体として紅葉は始まっているが、色づき加減は木の個体差が大きい。この木は見事に紅くなっている。


120923北穂前尾根・青々とした苔にキノコ

涸沢でちょっと休憩して走る。本当に駆け下る。100人以上追い抜いた気がする。ほんとうに雨はきらいだ。でも苔は雨で生き生きとしている。


120923北穂前尾根・徳沢園も雨強し

横尾で休憩して、徳沢園まで早歩き。50人くらいは抜いたかな?雨の林道はほんとうに、本当に嫌いだ。徳沢園で休憩している人々は雨でもなんか楽しそう。


120923北穂前尾根・まっしろなキノコ

写真を撮るのが好きならば、晴れていようが、雨が降っていようが、そのとき、その場を伝える写真が取れねばならぬ。キョロキョロしながら走り、白いキノコを見つけてパチリ。でも暗いのでぶれた...、基本がなってない...。


120923北穂前尾根・やっぱり人が多い河童橋

ああ、上高地は今日も雨。出発のときも雨で、晴れたのは昨日の一日だけ。目的は達成したのでラッキーだと思っておこう。日曜日の河童橋は雨でも観光客が多い。

ターミナルで名物のソフトクリームを食べるつもりだったが、びしょ濡れだし、この寒さでは無理。でもリーダーはいつの間にか買って食べている。さすが。


120923北穂前尾根・せせらぎの湯こんなときはソフトクリームより温泉。国道158号、島々の近くにある竜島温泉・せせらぎの湯。アルカリ性の透明なお湯。体がジンジンしてくる。気持いい〜。
この後は、いつもどおり松本の手前の「十字路」でボリュームたっぷりの遅めのランチをして帰京。

今回のコース





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